Offers の正社員求人で見るデータアナリストの提示年収
Offers に掲載された正社員求人のうち、タイトルにデータアナリスト・アナリティクスエンジニア・BI(ビジネスインテリジェンス)エンジニアの語がある20件の提示年収は、下限の中央値が650万円、上限の中央値が1,000万円でした。
データサイエンティスト・機械学習エンジニア・データエンジニアを含むデータ職の求人(108件)では、下限の中央値が600万円、上限の中央値が1,000万円です。上限が800万円以上の求人は87.0%、1,000万円以上は68.5%でした。
求人の範囲 | 下限の中央値 | 上限の中央値 |
|---|
データアナリスト系(n=20) | 650万円 | 1,000万円 |
データ職(n=108) | 600万円 | 1,000万円 |
年収の記載がある正社員求人全体(n=3,297) | 540万円 | 970万円 |
出所:Offers(株式会社overflow)調べ・年収の下限と上限を記載した正社員求人 n=3,297・2022年3月〜2026年10月公開。
データサイエンティストの年収は「データサイエンティストの年収|統計の知識と求人の年収帯」で解説しました。
求人の年収帯は、採用する企業が経験者に提示する幅です。統計の年収換算が「いま働く人の平均」なのに対し、求人の上限は「経験と担う範囲が合えば出せる額」を示します。いまの年収が求人の下限に近ければ、担う範囲を広げた転職で上限側を狙える余地があるということです。
Offers Jobs のデータアナリストの求人一覧では、会員登録なしでデータアナリストの正社員求人を検索でき、一覧のカードに年収・雇用形態・勤務地が出ます。求人詳細の業務内容・必須スキル/経験・歓迎スキル/経験・選考フローも登録なしで読めて、給与・報酬や出社頻度をまとめた概要表と、休日・休暇・社内制度は会員登録をすると読めます。
データアナリスト系の求人はSQLとBIを最も多く挙げる
Offers のデータアナリスト系の正社員求人20件では、必須条件・歓迎条件の欄に SQL(データベースを操作する言語)と BI ツール(Tableau・Looker・Power BI・ダッシュボードなど)の語がある求人が最も多く、機械学習の語がある求人はそれより少なくなりました。効果検証の語がある求人の割合も、データ職全体より高く出ています。
下の表では、データアナリスト系の求人20件は必須・歓迎欄に語が挙がる多い順だけを示し、比べる相手のデータ職の求人108件は語がある求人の割合を並べました。データ職全体では機械学習が最も多く挙がり、データアナリスト系とは並びが変わります。
必須・歓迎欄の語 | データアナリスト系(n=20)で挙がる多い順 | データ職(n=108)で語がある求人の割合 |
|---|
機械学習 | 4番目(統計と並ぶ) | 58.3% |
SQL(BigQuery を含む) | 1番目(BI ツールと並ぶ) | 56.5% |
Python | 3番目 | 44.4% |
BI ツール | 1番目(SQL と並ぶ) | 41.7% |
統計 | 4番目(機械学習と並ぶ) | 34.3% |
効果検証(A/Bテスト・因果推論を含む) | 6番目 | 14.8% |
生成AI(LLM を含む) | 7番目 | 12.0% |
出所:Offers(株式会社overflow)調べ・データ職の正社員求人 n=108・2022年7月〜2026年9月公開。
データアナリストの求人が求めているのは、モデルを作る力より、データを正しく抽出し、指標を見える形にし、施策の効果を確かめる力です。SQL での抽出と BI ツールでの可視化を土台に、A/Bテストや効果検証の設計まで担えると、求人の必須・歓迎条件に重なる部分が広がります。
SQL を軸にした転職の進め方は「SQLエンジニアの転職事情と必要なスキル・求人の探し方」で解説しました。
統計でデータアナリストに近い3区分の年収換算
厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月公表)で、データアナリストの仕事に近い3つの職種区分の年収換算は、ソフトウェア作成者が578.5万円、システムコンサルタント・設計者が889.0万円、その他の情報処理・通信技術者が609.8万円です。
3区分の毎月の給与・賞与の内訳と、ソフトウェア作成者・その他の情報処理・通信技術者の年齢別の値は「データエンジニアの年収|統計と求人で見る相場」で表にしています。この記事の表は、データアナリストの仕事に当てはめたときに読みたい企業規模別の値と、システムコンサルタント・設計者の年齢別の値に絞りました。
統計の3区分とデータアナリストの仕事の重なり
厚生労働省の「職種一覧と解説」は、システムコンサルタント・設計者を、顧客の業務内容を分析して問題に合わせた情報システムを策定し、提言を行う仕事と説明し、含まれる職種の例にシステムアナリストを挙げています。ソフトウェア作成者は、ソフトウェアの仕様決定、設計、プログラミングを担う区分です。その他の情報処理・通信技術者は、この2つに含まれない情報処理の技術職をまとめた区分です。
この記事では、分析結果から施策を提言するまでを担う仕事の目安をシステムコンサルタント・設計者の水準に、SQL での抽出や集計・ダッシュボードの作り込みが中心の仕事の目安をソフトウェア作成者の水準に当てはめました。この当てはめは、仕事の内容が重なる区分を編集部が選んだものです。
企業規模で見た年収換算の差
令和7年賃金構造基本統計調査の第1表で1,000人以上と10〜99人の差は、システムコンサルタント・設計者で425.3万円、ソフトウェア作成者で122.7万円です(いずれも編集部算出)。システムコンサルタント・設計者のほうが、勤め先の規模による差が大きい結果でした。
統計の職種区分 | 1,000人以上 | 100〜999人 | 10〜99人 |
|---|
システムコンサルタント・設計者 | 1,010.4万円 | 854.3万円 | 585.1万円 |
その他の情報処理・通信技術者 | 639.4万円 | 621.4万円 | 523.2万円 |
ソフトウェア作成者 | 640.9万円 | 555.0万円 | 518.2万円 |
出所:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)第1表(2026年3月公表・男女計・編集部が年収換算)。
年齢階級別の年収換算
令和7年賃金構造基本統計調査の年齢階級別では、システムコンサルタント・設計者の年収換算が表に載せた45〜49歳まで年齢とともに上がり、ほかの2区分との差は30代から開く結果でした。ほかの2区分の年齢別の値は「データエンジニアの年収|統計と求人で見る相場」の表で比べられます。
年齢 | システムコンサルタント・設計者 |
|---|
25〜29歳 | 641.6万円 |
30〜34歳 | 866.1万円 |
35〜39歳 | 968.1万円 |
40〜44歳 | 1,189.0万円 |
45〜49歳 | 1,226.3万円 |
出所:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)第5表(2026年3月公表・企業規模計・男女計・編集部が年収換算)。
データアナリストの仕事の型と年収の水準
データアナリストの仕事は、分析から施策の提言までを担う型と、分析に使うデータの抽出・加工の仕組みを作る型に大きく分かれます。編集部の当てはめでは前者の目安がシステムコンサルタント・設計者、後者の目安がソフトウェア作成者で、令和7年賃金構造基本統計調査の年収換算は前者のほうが高い水準です。
分析から提言までを担う型
事業部や経営と一緒に課題を定め、分析の設計、結果の解釈、施策の提案まで担う型です。売上や継続率などの指標を分解し、どこに手を打つかを示すのが仕事の中心になります。
この型で年収を上げる人は、分析の正しさに加えて「分析の結果、何が決まり、何が変わったか」を説明できます。この型の目安に当てはめたシステムコンサルタント・設計者は、3区分のうち年収換算が最も高い水準でした。
データの抽出・加工の仕組みを作る型
SQL でのデータの抽出、集計テーブルの設計、ダッシュボードの構築と保守を担う型です。求人のタイトルでは、アナリティクスエンジニアや BI エンジニアと呼ばれることがあります。
この型の先にあるのは、データ基盤そのものを設計するデータエンジニアの道です。年収の水準は「データエンジニアの年収|統計と求人で見る相場」で詳しく扱っています。機械学習のモデル開発へ進む道は「データサイエンティストの年収|統計の知識と求人の年収帯」で解説しました。
データアナリストが年収を上げる進め方
データアナリストが年収を上げるには、自分の仕事が統計のどの区分に近いかを決めてから、求人の年収帯と必須条件を並べ、足りない経験を職務経歴書と次の仕事で埋めていきます。手順は次の4つです。
- 自分の仕事が、分析から提言まで担う型か、抽出・加工の仕組みを作る型かを決め、統計の区分の年収換算と年齢・企業規模をそろえて比べる
- 職務経歴書に、使ったツール(SQL・BI ツール・Python)だけでなく、分析の結果で決まった施策と、変わった指標を書く
- 同じ職種の正社員求人を何件か並べ、提示年収の下限と上限、必須・歓迎条件を書き出す。Offers Jobs のデータアナリストの求人一覧なら、カードで年収帯を見比べられます
- 必須・歓迎条件のうち自分に足りない経験(効果検証の設計・BI の設計・データ基盤など)を、いまの職場で担える仕事から引き受ける
手順2の職務経歴書は、年収の交渉の根拠にもなります。「ダッシュボードを作った」ではなく「ダッシュボードで週次の指標を見える形にし、施策の判断を週1回に早めた」のように、分析が事業の判断をどう変えたかまで書くと、提言まで担える人として読まれます。
データアナリストの仕事内容と必要なスキルの全体像は「データアナリストとは|仕事内容・スキル・年収」にまとめました。自分の仕事の型を決め、統計と求人の両方で位置を確かめることが、データアナリストとして年収を上げる最初の一歩です。