モーショングラフィックスについて知ろう
まな場所で使われているモーショングラフィックスは、メッセージを効果的に伝える表現方法の一つです。モーショングラフィックスの概要と、主な用途について解説します。モーショングラフィックスとは
モーショングラフィックスとは、モーション(動き)グラフィックス(画像)の名の通り、画像や文字に動きを持たせる表現方法です。
身近な例では、テレビ番組のオープニングで番組タイトルが回転して登場する映像などが挙げられます。モーショングラフィックスは画像に動きを持たせるだけでなく、見る人に強い印象を与える効果があります。
主な用途
画像や文字を動かすモーショングラフィックスは、静止画像に比べて伝えられる情報量や認知度が大幅に向上します。また動画に比べて短期間かつ低コストで作ることができるのも特徴です。
モーショングラフィックスの主な用途は、前述のテレビ番組のオープニングのほか、テレビCMやWeb上の動画広告、デジタルサイネージ広告、電車の行き先案内画面などに使われます。
いずれも不特定多数の人に向け、短時間で効果的にメッセージを伝える媒体に、モーショングラフィックスが使われていることが分かります。
モーショングラフィックスの作り方
モーショングラフィックスは静止画をつなぎ合わせて動画にしたものですが、その作り方にはコツがあります。モーショングラフィックス制作の手順とポイントについて解説します。
制作の手順
まずはストーリーを考えます。モーショングラフィックスを見た人に何を伝えたいのか、方向性やメッセージを決めましょう。
次にモーショングラフィックスの雰囲気を決めます。躍動感あふれるものにするのか、柔らかい穏やかなものにするのか、ストーリーに合わせて考えます。雰囲気が決まったらコンテを描き起こし、デザインを詰めていきましょう。
完成したコンテをもとに必要な素材を用意し、動画編集ソフトを使ってつなげていきます。このとき音楽やナレーションなども入れると、全体のクオリティを高めることができます。
制作のポイント
モーショングラフィックスは画像をつなぎ合わせるだけでも完成しますが、背景にストーリーがないと訴求力が弱くなります。自分は何を伝えたいのか、見た人にどんな行動を起こしてほしいのかを徹底的に考え抜くことが必要です。
また、デザインをシンプルにすることも重要です。モーショングラフィックスは基本的に画像と文字がメインですから、つい派手なエフェクトや意表をついたデザインを使いたくなります。
しかし、モーショングラフィックスにおいては、デザインよりもメッセージが正しく伝わることの方が重要だと言えます。メインはあくまでもメッセージであり、デザインはメッセージを引き立てるものと考えておけば間違いないでしょう。
制作におすすめのソフト
モーショングラフィックスを制作できるソフトはさまざまなものがあります。本格的に使える定番ソフトから、手軽に使えるフリーソフトまで、おすすめのソフトを3本紹介します。
仕事で使うなら定番のAfter Effects
Adobeの『After Effects』はモーショングラフィックスに限らず、映像などの動画編集の定番ソフトです。
定番ソフトだけあって、さまざまなノウハウやテクニックがWeb上に蓄積されており、分からないことがあってもすぐに調べることができるのは大きなメリットです。
また、Adobe製品を始め、さまざまなソフトと連携できるのも強みです。モーショングラフィックスを仕事にするのであれば、習得しておきたいソフトだと言えます。
Adobe After Effects|視覚効果とモーショングラフィックスソフトウェア
MacならMotion5
『Motion5』はMacOS用のソフトです。前述のAfter Effectsよりも低価格ながら、機能は充実しており、モーショングラフィックス制作にも十分使うことができます。
定番ソフトの After Effectsに比べるとノウハウの蓄積が少ないですが、制作環境や予算に合わせて選ぶのが良いでしょう。
Final Cut Pro X - Motion 5 - Apple(日本)
フリーソフトならAviUtl
『AviUtl』はWindows用のフリーソフトです。無料ですが簡単な動画編集だけでなく、外部プラグインを導入すれば高度な動画編集も可能な万能ソフトです。
日本国内のユーザーも多く、大抵の疑問はWebで検索すれば答えが見つかるため、初心者でも安心して利用できます。
「動画編集をしてみたいけど高価なソフトには手が出せない」という場合などは、入門用としてもちょうど良いソフトだと言えるでしょう。
まとめ
画像や文字を動かしてメッセージを伝えるモーショングラフィックスは、単純なようで奥が深い表現方法です。作れるようになれば活躍の幅を広げることができます。
優れたモーショングラフィックスはWeb上で公開されているので、これらをじっくりと見て研究し、動画編集ソフトを使って実際に作ってみると、理解を深めることができるでしょう。