副業のメリットを知っておこう
『副業元年』と呼ばれた2018年から副業解禁する企業が続々と現れ、気軽に副業がしたいと希望する人も増えています。
会社勤めをしている人が副業する場合は、2社以上と同時に雇用契約を結ぶ形をとることもあるでしょう。副業の中には、業務委託契約を結んで仕事をする形の副業もあります。
どちらの形を選択してもさまざまなメリットがありますが、三つにポイントを絞って見てみましょう。
収入アップ
まずは、副業を始めることで生まれる大きなメリットは『収入アップ』です。
本業での安定収入に加え、副業で得られる収入があれば趣味や貯蓄に充てられるお金が増えて生活にゆとりが生まれます。
ここで、本業の合間にどうやって副業にあてる時間を確保するかをイメージしておきましょう。
本業で残業をすることがしばしばあるなら『朝活』がおすすめです。出勤前の時間は本業に関わりなく、自分で使い方を選べますので、この時間帯に副業をすることもできるのではないでしょうか。
また本業が残業を禁止しているような職場環境なら、退勤後に別の企業でも働くダブルワークも選択肢に入れることも考えられます。
社会的つながり
複数の仕事を掛け持ちすることで新たな『社会的つながり』が生まれることもメリットです。
例えば、オフィスワークなどでは仕事上で関わる人的ネットワークが固定的になってしまうことが多いですが、副業をすることでさまざまなバックボーンを持った社外・異業種の人たちと関わりを持つことができます。
ここで得たコネクションから更に別の働き方を模索できるなど、より刺激のある生活を送ることができるのではないでしょうか。
スキル、経験を積める
本業では行わない仕事に従事することで『新規なスキル・経験』が得られることも大きなメリットです。
本業を行っているだけでは獲得する機会がないスキルを副業で学部ことができ、本業に活かしていくことが考えられます。
また働き方が拡大し、人材流動が激しくなりつつある日本では、企業は社員に65歳以降の就業・賃金保障を行うことは現実的とは言えない状況にもあるでしょう。
本業を持ちながら、将来的に別の働き方を選択したときに生かせるスキルを副業の中で獲得していくことも意識しておくことが大切です。
副業を始める前の注意点
これからの働き方を考えるとき視野に入れたい副業ですが、始めるにあたってはいくつか注意しておくべきポイントがあります。
会社の規則を確認
社会の動勢として副業解禁の流れが加速しているとはいえ、副業を考えるなら現在所属している企業が副業を認めているかを確認することが大切です。
日本国憲法22条では『職業選択の自由』が国民の権利として規定されていますが、実際には情報漏洩などのコンプライアンスリスクや人材流出などを防ぐ目的もあり、副業解禁に賛成ではない企業も多いのが現状です。
また逆に副業を推奨する企業もあり、これには社員が副業から有用なスキルを得て企業にフィードバックすることや、将来的な生活保障を自らで行える基盤作りを進めてもらおうとする狙いもあるでしょう。
副業は本業に支障をきたさないことが最低限のルールと考えて、所属企業に了解を得た上で副業を始めましょう。
スケジュールを確保する
副業には時間を使いますし、副業先の企業が定める勤務時間や案件の納期があり、契約を履行するからこそ報酬が与えられます。
どんな契約内容であれ、副業だからと軽く見ることなく、期限を守って仕事ができるスケジュール確保・管理が重要です。
またスケジュール管理を誤ると、副業が本業の業務時間や成果を圧迫するリスクもあります。
本業の残業見込みやプライベートの予定を加味して、時間的に無理がある案件には触れずに業務時間や納期を守れる副業を選択しましょう。
税金を管理する
副業を始めるなら本業の給与に加えて副業からも収入がありますので、それにともない個人が負担する『所得税』も増えることになります。
2社以上と雇用契約を結ぶなら給与収入が増えることになり、案件あたりの成果報酬を得る請負契約を結ぶなら副業収入は『事業収入』に計上されるケースもあります。
いずれにせよ、企業任せの納税ではなく『確定申告』を行う必要が出てくるのです。
白色申告なのか青色申告なのか、経費計上できるものがあるかなどを考えることで所得税を抑えられます。税金を管理して副業で得られた収入をより多く手元に残していくのも賢い方法です。
主婦に人気の副業
企業との雇用関係を持たない主婦が仕事をするならそれが本業となり、報酬を得たなら税法上も本業での収入扱いになる場合があります。
このため『主婦の副業』という表現は便宜上のものであることは覚えておきましょう。
主婦業と両立しやすい主婦に人気の副業を紹介します。
スキル販売
まず知っておきたいのは『スキル・知識・経験を販売』して利益を得るサービスです。
このタイプのサービスでは、Webサイト上に自分が販売するスキルとその価格などを表示したプロフィールページを設定し、サイトを訪れた人に購入してもらいます。
例えば「恋の悩み相談5000円」「料理のコツ伝授3000円」のようなスキルを販売して利益を得る形です。
スキルといっても多様ですので、ダイエットやお小遣い稼ぎなど生活に密着した領域でのスキル・知識にも安定的な需要があります。
自信のあるスキルや人におすすめできる知識などがあれば、これを収入源に変えることを検討してみるのも良いでしょう。
ネットショップ
ネットショップというと敷居が高いように感じてしまいますが、『ネットフリーマケット』では個人が1点から出品できますので、手作りアクセサリーや雑貨などを販売するのに便利となっています。
一つの商品を複数個販売することもできますし、一点物としてプレミア販売することも可能です。
商品をより魅力的に見せる写真の撮り方や紹介文のコピーライティングを意識することで売り上げが変わってきますので、人気のある個人ブランドを参考にしてみると良いでしょう。
趣味のハンドメイドアイテムで自分のブランドを持ってみると、利益以上の楽しみが生まれるのではないでしょうか。
家事代行
『家事代行』を行うサービスも主婦層に人気があります。Webサイト経由で掃除・片付け・料理などの家事を代行するキャストとして登録し、リクエストがあれば家事代行として仕事に向かう形です。
このサービスの利用が雇用契約にあたるのか業務委託契約になるのかで保障が変わってきますので、サービスの運営企業に契約内容を確認しておくと安心でしょう。
働く時間は自由に選べ、コンビニなどのアルバイトよりも高額時給である場合も多く、リピーターから指名料がもらえるケースもあります。
サラリーマンに人気の副業
では次に、企業勤めを行うサラリーマンに人気がある副業を見てみましょう。
Web制作
もしエンジニアやWebデザイナーとしてのスキルを持っているならWeb制作はおすすめです。
売り手市場の一つで高単価の案件が期待できますので、副業で大きく稼ぎたい人には最適と言えます。
この仕事を得るには『クラウドソーシング』と呼ばれる、案件単位で仕事の検索・受注ができるフリーランス向けのサービスを利用するのが便利です。自宅など遠隔地でできる仕事も豊富にありますので、移動時間を取られることもありません。
ただ仕事の中でエンジニア・デザイナー・ディレクターというチーム間でのやり取りが求められるケースもあります。
副業は本業の業務時間外に行うことが原則ですので、受注する案件が所属企業の業務時間帯での稼働を要求されるかどうかも事前に確認しておきましょう。
翻訳
クラウドソーシングサイトでは翻訳の案件も豊富に扱っていますので、語学に自信のある方はこれも選択肢として考えてみるのも良いでしょう。
ただ翻訳案件はかなり人気があるため案件獲得の競争率は高く、安定した収入が得られるまではある程度の期間を要すると思っておいた方が良いこともあります。
翻訳を仕事にするには語学力はもちろんのこと、記事の内容を十分理解できる各種専門知識やライティング能力、クライアントの要求に対応していけるコミュニケーション能力も必要になります。
Word文書1ページあたり何円という単発案件や、企業が行うメールのやり取りを月契約で翻訳していく仕事もありますので、自分のスキルとスケジュールに合った仕事を選択していきましょう。
誰でも簡単にできる人気の副業
仕事に求められる最低限必要なスキルとしてはタイピング能力だけで、インターネット環境さえあれば誰でも始められる人気の副業を紹介します。
ライティング
ライティングの副業にはさまざまなものがありますが、Webサービスで受注できる案件は基本的にはWeb上の記事書きを行う『Webライター』の仕事になります。
文字単価か記事1本でいくらかという報酬設定で、案件によって記事に求められるクオリティや内容が大きく異なりますので、完成形がイメージできない案件には手を出さないのが無難です。
自分の執筆スピードで納期に間に合うか、掛ける時間に対して報酬が割に合うかを考えていくことになります。
書くだけなら簡単という認識で痛い目を見るケースがありますので、まずは文字単価1円以下の比較的ハードルの低い仕事から挑戦してみるのが良いでしょう。
データ入力
データ入力の仕事は、あらかじめ入力するべき情報が与えられているケースとデータ収集を自分で行って入力するケースがあります。
前者ではPDFの文字情報をWordに起こす案件やWordからExcelにコピー&ペーストをする仕事などがあり、後者では簡単な質問票に自分で情報検索したキーワードを入力していくという仕事があります。
オリジナリティが必要ないというところで誰でも始められる副業と言えるでしょう。ただ単純作業をひたすら繰り返す仕事ですので、ある種の忍耐力が必要です。
まとめ
副業を始めたいと希望する人が増えていく中で、自分もやってみたいと思ってもなかなか手が出ないかもしれません。
まずは未経験可の仕事や要求されるスキルのハードルが低い案件、業務遂行が短時間で終えられる仕事から始めてみましょう。
本業と副業を両立するにはスケジュール管理が重要ですので、本業に支障がでない無理のない仕事選びを心がけることが重要です。