フリーランスは不安が尽きない
フリーランスというのは、一部の地位を確立している層以外は、どうあっても不安が付きまとう働き方であることは否めません。今まさに悩んでいるフリーランスもいれば、これから独立してフリーランスになろうと思っているけれど、漠然とした不安があるという人もいるでしょう。
まずはどういった不安があるかを見ていきます。
不安定な収入や仕事内容の不安
第一に挙げられるのは、仕事が無くなる可能性があることや、収入が安定しないという今まさに直面している現実的な不安です。
この不安はとても大きく、フリーランスの日々の生活を圧迫しています。忙しすぎて身を切る人もいれば、暇であることが怖いという人もいます。することがなくなると、それがそのまま収入がないという状態に直結するからです。
2015年版小規模企業白書によると、『手取り年収が300万円未満、という人が約6割。貯金にいたっては100万円未満が約4割』となっている現状が、この不安の裏打ちをしています。いつ仕事がなくなるかわからない、いつ収入がなくなるかわからない不安が、フリーランスにはついて回るのです。
結婚、出産など将来への不安
フリーランスには、未来への不安もあります。フリーランスは、移り変わりの激しい業界です。今日はたくさん案件が会っても、数日後には何もなくなるというのは、それほど珍しい話ではありません。
そんな中で結婚できるのだろうか、出産するために休みを取ったら自分にはもう仕事が来ないのではないか、という不安を持つ人も多いことでしょう。
不安が大きくなる理由
このような不安が、どうして大きく膨らんでしまうのでしょうか。フリーランスというのは、サラリーマン時代とは悩み方がまったく異なっています。
今まで直面したことがない悩みのタネが生まれるため、悩みの解消の仕方がわからずにどんどん大きくなることもあります。
不安を共有できる相手がいない
会社員時代は、不安なことがあったら相談できる上司や同僚がいました。しかし、フリーランスというのは基本的にとても孤独です。
仕事は基本的にすべて自分で行っているため、フリーランスには不安や悩みを共有する相手がいないのです。
責任が重い
チームでひとつのプロジェクトを抱えていたり、部署全員で責任を負ったりと、会社は何かと一致団結して物事に当たります。会社にとらわれず自由に働けるのが魅力のフリーランスですが、その反面、自分だけで解決しなければならない問題も多く、その責任がすべて自分の肩にのしかかっています。
「失敗したら自分の仕事がなくなってしまう、ミスをしたらきられてしまうかもしれない」その責任の重さが、大きな不安となってしまうのです。
不安を解消する具体的な方法
ここまではフリーランスが不安を覚える原因についてみてきました。
それでは、その不安を解消する具体的な方法について検証していきます。
フリーランスの仲間を作る
フリーランスのコミュニティに入ることで、悩んでいるのが自分ひとりだけではないと感じることができます。
同じような悩みを抱えている人と一緒にいられるコミュニティに所属すれば、気持ちを共有できるため、ひとりでいるよりも不安の解決がしやすいでしょう。
自己研鑽を続ける
フリーランスが長期的に案件を受注できるようにするには、自ら勉強・スキルアップすることが必須です。
忙しい中であっても、ずっと自己研鑽をし続ける覚悟が必要です。そうすることで、次第に自分に自信がついてきます。自己研鑽をし続けられる人材ならば、必ず実績がついてきます。そうすれば、収入や立場が安定し、不安も少なくなっていくでしょう。
休業時や老後の蓄えの対策を取る
突然の病気が不安、老後が不安なフリーランスならば、『小規模企業共済』に加入するのもお勧めです。小規模企業共済は自分で決めた額を毎月1000円から積み立てて、廃業や引退した際に共済金を受け取ることができる制度です。掛け金はその都度自由に設定できる上、控除対象にもなります。
長期的なビジョンを持っている方ならば、加入しておくのもいいでしょう。
まとめ
全てが自分の裁量で決まる必要フリーランスは、時には不安を感じ、つらい思いに心を沈ませることもあるでしょう。そんなときは、なぜ不安なのかを明確にし、その原因に対して解決策を探るようにしましょう。
理由もなく不安を感じた時は、不安が大きくなりすぎている可能性もありますから、少しリラックスして休むことも勇気です。自分なりの不安の解消方法を見つけてください。