コワーキングスペースが東京都内に増加中。選ぶポイントを紹介

仕事場としてコワーキングスペースを使うなら、条件を比較検討して慎重に決めることが大切です。さまざまなコワーキングスペースから自分にあったものを見つけるには、どうすればよいのでしょうか。東京都内の料金相場と、チェックポイントを紹介します。

東京都内でコワーキングスペースが増加中

コワーキングスペースとは、人々が自由に事務設備を共有して働ける、オープンな場所です。作業に必要なものは、ほぼ揃っているため、PC一つで働くフリーランサーやノマドワーカーなど、仕事場を選ばない人が多く利用しています。

働き方が多様化した昨今では、東京都内でもコワーキングスペースが増えてきました。

『これから使ってみようかな』という人は、コワーキングスペースとはどんなものか、まずは概要を把握しましょう。

レンタルオフィス、シェアオフィスとの違い

レンタルオフィスとは、事務所機能として必要な備品や通信設備などを込みで貸してくれるオフィス利用サービスです。

シェアオフィスとは、『Shared-Office』(シェアード・オフィス)という名のとおり、複数人で共有するオフィススペースを指します。フリーアドレス形式が一般的です。

レンタルオフィスは個人が契約する『専用スペース』であるのに対し、シェアオフィスやコワーキングスペースはオフィス機能を不特定多数の人と『共有する』という点が異なります。

コワーキングスペースは『コミュニティ形成』により重きを置いており、『作業の場』としての意味合いが強いシェアオフィスよりも自由度が高いのが特徴です。

ドロップイン利用も可能

コワーキングスペースは、ドロップインが可能というメリットもあります。

ドロップインとは、コワーキングスペースの使用料を時間制で支払うサービスです。このほか月額制で支払う方法もありますが、たまにしか利用しない人や色々なコワーキングスペースを渡り歩いている人にとっては、時間で精算できるドロップインの方が効率的でしょう。

ただし一定時間以上使用すると、ドロップインよりも月額制の方が割安になります。ドロップインを選択する際は事前に月のトータル利用時間を計算し、月額制を利用した場合と比較した方がよいでしょう。

コワーキングスペースを選ぶメリット

コワーキングスペースで働く人が増えるにつれ、コワーキングスペースの数も増えてきました。自由な働き方をする人が、なぜあえてコワーキングスペースに足を運ぶのでしょうか。

ここでは、コワーキングスペースを利用するメリットを考えてみましょう。

事務所を持つコストを抑えられる

コワーキングスペースを利用する最大のメリットは、起業時のコストを安く抑えられる点です。仕事用の事務所を借りる場合、敷金や保証金を支払う必要があります。必要な備品を揃えたり、光熱費や賃料を払い続けたりすれば、多額のお金が出ていくでしょう。

ところがコワーキングスペースなら、仕事環境はすでに整っています。必要なのはプランに応じた使用料だけなので、良質な仕事環境が安く手に入るのです。

イベントなどを通し他の利用者と交流が可能

コワーキングスペースはオープンなスペースなので、人脈作りにも最適です。見知らぬ人同士でも毎日顔を合せていれば自然と挨拶するようになり、やがては雑談し合う仲間になることも珍しくはありません。コワーキングスペースで開催される勉強会や専門家のセミナーに参加すれば、今後の仕事にプラスとなる出会いもあるでしょう。

同業種・他業種問わず、同じ立場で働く人との交流は学びのチャンスとなるうえ、時には仕事の獲得にも繋がります。特に個人で仕事をする場合は、人脈を広げておいて損はありません。仕事上のコミュニティを形成しやすいコワーキングスペースは、個人で働く人にとって『交流』というメリットがあるのです。

カフェとの違い

気軽に立ち寄れるという点で、コワーキングスペースとカフェは似ています。

しかし、カフェで仕事をする場合、混雑していればPCを広げて働くことに気兼ねや遠慮を覚えます。せっかく調子が上がってきても、タイミングによっては長居しにくいかもしれません。

お気に入りで雰囲気がよいカフェでも、Wi-Fi環境が整っていなかったり、うるさくて集中しにくかったりすることもあります。これはカフェが仕事目的に作られたものではないためです。

一方、コワーキングスペースの場合、利用者はみな仕事目的のため、作業に気兼ねや気後れは感じません。雰囲気がカフェっぽくおしゃれなコワーキングスペースでも、仕事目的に作られているという点で通常のカフェより作業しやすいのです。

コワーキングスペースを選ぶポイント

ひとくちにコワーキングスペースと言っても種類は多く、特徴やサービスは場所ごとに異なります。仕事しやすく使いやすいワーキングスペースを選ぶには、どのような点に注意すべきなのでしょうか。

事務所登記が可能か

起業を考えている場合は、住所を事務所所在地として登記できるサービスがあると便利です。

個人で企業する場合、事務所を借りたり自宅を事務所として登記したりする方法があります。しかし、事務所を借りるのはコストがかかり、自宅を登記するとプライバシーの面が不安です。

ところがコワーキングスペースを事務所として登記できれば、コストがかからず、プライバシーも守られます。引っ越した場合でも、事務所の住所は変わらず、荷物や郵便を受け取れるのも大きなメリットです。

事務所の住所として登記できるサービスや、郵便物の送付先として指定できるサービスを提供しているかどうかは、重要なチェック項目と言えます。

立地と設備

コワーキングスペースを仕事の拠点とするなら、通いやすい場所にあること、設備が整っていることも重要です。

駅から遠かったり、交通手段が限られたりする立地のコワーキングスペースの場合、日々の通勤が困難になります。通うのが面倒になれば、利用料を払っているにもかかわらず、結局自宅で仕事をする方がよいと感じるかもしれません。

仕事にあった設備が備わっていることも大切です。例えば仕事で打ち合わせが頻繁にあるなら、自由に使える会議室があることが望ましいですし、FAX利用が多いならFAX備え付けのコワーキングスペースがベターでしょう。

コワーキングスペースを選ぶ際は『実際にコワーキングスペースを仕事場にした自分』を想定し、立地条件や設備に満足できるかどうか検討することをおすすめします。

他の入居者や空間の雰囲気

ワーカー同士、交流の機会が多いコワーキングスペースだからこそ、他の利用者や場所の雰囲気は重要です。なかなか周囲と馴染めず雰囲気の悪いコワーキングスペースは居心地が悪く、せっかく契約しても行きにくく感じるかもしれません。

コワーキングスペースは、場所によって『企業支援』や『物づくり』などコンセプトが異なります。利用者の傾向もさまざまなので、まずはドロップインなどで利用し、雰囲気をチェックしましょう。

東京都内で利用する場合の料金相場は?

東京都内には数多くのコワーキングスペースがありますが、設備や立地条件によって利用料はさまざまです。

コワーキングスペースを選ぶ際は、料金と条件が見合っているかを見極めることが重要です。東京都内のコワーキングスペースの料金相場を参考にして、十分な検討を重ねましょう。

自由席の月額費用

コワーキングスペースを『自由席』で利用した場合、東京都内の月額利用料は1万5000円~が目安です。

自由席とは、空いている席を見つけて自由に利用するプランです。毎回違う席に座れるため、よい気分転換となりますが、目当ての席がある人や落ち着いて仕事をしたい人には不向きかもしれません。

ただしその分、料金が安く設定されていて、利用料重視の人にはぴったりでしょう。

固定席や個室の月額費用

『固定席』や『個室』を利用した場合、東京都内の月額利用料は4万円~が目安です。

固定席や個室プランを利用した場合は、コワーキングスペース内に自分専用の場所、あるいは他者に邪魔されない場所をキープできます。

毎回空席を探す必要がないため、仕事に集中するのに適したプランです。料金は自由席よりも高い場合が多いですが、一つのコワーキングスペースでじっくり働くには最適といえます。

ドロップインの費用

ドロップインの場合、1日利用、1時間利用など細かい単位での利用が可能です。安い場所なら1日1000円程度から使える場所もありますが、相場は1日2000円~です。

ドロップインの場合は、設備の利用を制限されることがあります。オープンスペースは無料で使えても、ミーティングスペースや工作室を使う場合は別途料金が請求されるといった具合です。

ドロップインで利用する場合は、どこまでが料金内で利用できるのか、事前に確認することをおすすめします。

東京都内でオススメのコワーキングスペース

では実際に、東京都内でおすすめのコワーキングスペースを見てみましょう。時間や立地で利用しやすいものや、無料で使える話題のコワーキングスペースを紹介します。

24時間利用可能 co-ba SHIBUYA

『co-ba SHIBUYA』は、JR渋谷駅新南口改札から徒歩圏内のコワーキングスペースです。

場所は『第五叶ビル』の中にあり、5階が『co-ba shibuya』という会員専用のコワーキングスペース、6階が『co-ba library』というドロップインが可能なスペースになっています。

特徴は、会員になれば専用カードキーで24時間365日いつでも作業スペースを利用できるという点です。

月額1万5000円の『フリー席プラン』や、月額4万円の『固定席プラン』などがあります。ドロップインでも利用できる『co-ba library』の利用料は1日あたり2000円で、誰でも平日10~19時まで利用可能です。

  • 店舗名: co-ba shibuya(コバ シブヤ)
  • 住所:東京都渋谷区渋谷3-26-16 第五叶ビル 5F
  • 電話番号:03-6811-7179
  • 営業時間:10:00~19:00(6F co-ba library)、24時間(5F co-ba shibuya)
  • 定休日:土日祝日、年末年始(6F co-ba library)、無休(5F co-ba shibuya)
  • 公式HP

東京駅近くで便利 HUBcafe Tokyo

『HUBcafe Tokyo』は、東京駅八重洲北口から徒歩圏内と、好アクセスが魅力のコワーキングスペースです。ドロップインでもフリードリンクやパウダールーム、無線LANや電源を自由に使えます。

有料で、シャワールームやマッサージチェアも完備されて、リフレッシュしたい時にも便利です。利用人数と目的に合せて使い分けられるレンタルスペースも用意されているため、打ち合わせやミーティングも行えます。

1時間あたり300円や、9:00~20:00まで何時間でも980円、1カ月あたり5000円など、いくつかのプランが用意されていますので、ニーズに合わせて選択可能です。

  • 店舗名:HUBcafe Tokyo(ハブカフェ トウキョウ)
  • 住所:東京都中央区八重洲1-5-9八重洲アメレックスビル 3F
  • 電話番号:03-3548-0146
  • 営業時間:5:30〜24:00
  • 定休日:年末年始
  • 公式HP

無料利用可能 LODGE

『LODGE』は2016年11月にオープンしたYahoo!JAPANのコワーキングスペースです。東京メトロ赤坂見附駅より徒歩約1分の場所にあります。

1330平米という広さに加え、ワークスペースは17階で、個人スペースが広くて見晴らしも良いため、窮屈さを感じることなく仕事に取り組めるでしょう。

ここでは食を通じた交流を重視しているため、他のコワーキングスペースよりもカフェやレストランが充実しているのも魅力です。持参派にはキッチンもあり、思い思いに食を楽しめます。

イベントも頻繁に行われて、ワーカー同士が知り合う機会が多いのも魅力です。 オープンから無料キャンペーンが継続していて、1DAYプランは無料で利用できます。ただし利用には身分証明書の提示が必要です。忘れずに準備しましょう。
  • 店舗名:LODGE(ロッジ)
  • 住所:東京都千代田区紀尾井町1-3 17F
  • 営業時間:9:00-21:00
  • 定休日:年末年始、毎月第一日曜日、不定休
  • 公式HP

まとめ

自由に働く人にとって、コワーキングスペースはワーカー同士の交流を図ったり、仕事に集中したりできる有益な場所です。

一口にコワーキングスペースと言っても、雰囲気やサービス内容はさまざまです。長く仕事場として使うなら、まずはドロップインで利用して確認するようにしましょう。

東京都内には、好条件で魅力的なコワーキングスペースが増えています。いくつか回ってみて、使いやすい場所を見つけましょう。

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