誰もが副業する時代に
政府による副業の推進が進められる時代になってきました。
国内の大手金融機関が、兼業及び副業を2018年4月から解禁したほか、11月には大手IT企業、12月には大手の電気機器メーカー、国内の大手自動車メーカーや大手化学メーカーなど、多数の大企業が副業を認めており、副業を解禁している企業は増加しています。
現在はまだ就業規則で副業が禁止されており、副収入があるだけでも問題に発展するケースもありますが、この流れが続けばいずれは多くの人が副業をする時代になるかもしれません。
副業解禁の背景
これまで副業は禁止でしたが、解禁の流れが出てきたことには、まず日本が近年抱えている人手不足が背景として考えられます。
労働者を会社に縛るこれまでの雇用形態を継続させることより、日中社員として働いている人が夜間別の仕事に従事するなど、効率的な業務遂行によって、人手不足を解決することが目的の一つです。
また、さまざまな業務形態を求める人口が増え、ソフトウェア開発会社の社長が政府委員などとして、副業禁止の撤廃を声高に叫んだことも契機の一つとして捉えられており、これらを背景に政府が副業解禁を推し進めています。
副業することのメリット
そんな社会的な問題を背景に解禁されつつある副業ですが、働き手にも副業をすることのメリットはあるのでしょうか。
一つに、在職しながら他の仕事を経験することができ、スキルアップやキャリア形成につながることができます。本業とは異なる業務を始めることで、転職や企業へ向けた準備とすることも可能です。
また、単純に副業分の収入が得られることや、本業で既に所得があることから好きなことに挑戦できることなどが挙げられます。
もちろん企業側にもメリットがあり、労働者が勤務外の時間でレベルアップすることや、そのことによる競争力アップも挙げられるでしょう。自立性や自主性に繋がることなどが考えられます。
クラウドソーシングアプリを使おう
クラウド上で仕事を受けることができ、クラウド上で仕事を完結させることも出来るクラウドソーシングアプリは、登録の手続きも簡単で、副業にしやすく注目を集めています。
システム開発や自作の写真・イラストのスキルを生かし働けるアプリから、スキルがなくても挑戦可能で高額報酬も狙えるライティング、覆面調査を生業とするアプリまで仕事内容は幅広く、アプリやサービスごとに千差万別なことが一つの特徴です。
システム開発
クラウドソーシングアプリを活用しクラウド上で副業を行う場合、システム開発案件は有力な候補として挙げられます。
大手のクラウドソーシングサイトには、スキルが要求される代わりに、高報酬の案件が多く掲載されており、本職でプログラマーやSEとして仕事をしており、副業をしたい人に適しています。
特定の大手サービスでは案件が少ないですが、一方で別の大手サービスでは依頼が豊富にあるでしょう。10倍以上の差があるという話もあり、プログラムのスキルを生かし、システム開発を副業として考えるなら、サービス選びはしっかり行ったほうが良いでしょう。
デザイン制作
システム開発同様にスキルが求められますが、クリエイター向けの副業としてデザイン制作も考えられます。デザイン制作の場合、クリエイティブな内容のため選択肢が豊富にあることが特徴です。
仕事の内容としては、デザイン制作のスキルを生かし自らスタンプをデザインし販売する道や、イラスト素材の販売、ネットショップ上でハイドメイド製品の販売などが挙げられます。また、デザイン制作経験を生かして、講座を開くようなことを副業として行うことも可能です。
ライティング
コピーライティングやWebライティングなど、記事を作ったり文章を書く仕事はクラウドソーシングアプリ上に溢れています。
ライティングの場合、特徴的なのは、文章を書くことは比較的容易にできるためスキルがなくとも挑戦できることでしょう。単価は安いものの初心者向けの案件も豊富で、かつスキルがあったり、スキルアップすることで高額報酬も徐々に狙えるようになる点もあります。
高品質の記事を作ったりなど、実績を積むことでサービス内で認定を受け、高額案件を紹介してもらえるケースもあるでしょう。
スキルを生かす副業
システム開発・デザイン・ライティングのいずれもスキルが重要でした。スキルが重要なのは同じですが家事のスキルといった個性的なスキル、ユニークな趣味など、多彩なスキルを生かせる副業もあります。
家事代行
家事代行は、家事全般のスキルを生かして、働ける副業です。クラウドソーシングアプリ、というよりマッチングサービスという方が正しいですが、専門のアプリケーションもあります。
とある家事代行アプリでは、時給換算1200円から2100円程度の金額が設定されている場合もあり、時間の拘束が緩く、合間に働くことも可能ではないでしょうか。
家事代行として求められている業務内容は、掃除洗濯に加えて、買い物や子供の世話、料理などです。利用者側から、家事代行としてやってくるスタッフを探すこともでき、1回5500円で料理の作りおきを頼んでいるようなサービスもあります。
スキル販売
スキルシェアサービスといった宣伝で、多様なスキルを生かして副業にできるクラウドソーシングアプリもあります。
老舗サービスでは、イラストが趣味ならイラスト作成依頼を受注したり、旅行が好きなら旅の情報を販売したりなど、それぞれの持っている趣味や個性的なスキルを生かすことで収入が獲得可能です。
他に、詩や文章、ボイスなど創作系はもちろん、占い・美容・カウンセリング・ファッション、果ては字がきれいなことまで、あらゆるスキルを販売できます。
ネットショップ
デザイン制作で少し触れましたが、スキルを生かして副業をするには、ネットショップを持てるアプリや、自身のスキルを生かして講座を開けるアプリもあります。
ネットショップサービス系のアプリには、月額の費用や、初期費用がかからないサービスもあり、アクセサリーやバッグなど、何かものを作ったりするのが趣味の方は、自身の趣味を生かして販売してみるのも一つの道です。
また、自身の持っているスキルを講座にして販売できるアプリも登録や掲載は無料で、ジャンルはビジネス系のWebや英語などから、趣味系まで多彩に扱っており、趣味やスキルを生かして、販売することで副業となります。
アプリ開発で副業する方法
システム開発以外にも、プログラマーが副業で稼ぐ手段として、アプリ開発が挙げられます。アプリ開発で稼ぐ場合には、自分で開発し販売するプランと、アプリ開発案件を受託し報酬を得るプランの二つです。
また、PC1台とインターネットがあれば最初はスキルを持っていなくとも地道に勉強を重ねることで、アプリ開発に挑戦することはできるでしょう。
アプリを自作する
自作のゲームアプリや便利系アプリを開発し、アプリ用のストアで世界へ向けてリリースすることで、課金やアプリ内広告を通じて収入が獲得可能です。
アプリを自作する場合、納期などがなく、ゼロからでも勉強しながらチャレンジでき、更にゲームアプリの場合には、マルチプラットフォームに展開できる強力なゲームエンジンなどもあります。
無事リリースできたとしても収入が得られるとは限りませんが、自分の思った通りに、マイペースに開発出来るのが自作アプリの良い点でしょう。
アプリ開発を受託する
クラウドソーシングアプリや、クラウドソーシングサイトなどを通じて開発案件を受託し、アプリを開発する場合、自作する場合と異なり報酬が約束されています。
クライアンが居るため開発するアプリの中身を自由にすることはできませんが、受託する前に案件を選び、あらかじめ勉強しておくことで、プログラミングの勉強と副業を両立することなども可能です。
副業したら確定申告も忘れずに
会社勤めの場合、基本的に給与から税金が支払われていましたが、副業の場合は、一定金額を超えると、自分で確定申告をしなければいけません。
20万円以上で確定申告が必要
収入から経費などを引いたあとの所得が20万円を超えていた場合には、確定申告が必要です。また、超えていない場合は基本的に確定申告の必要はありませんが、所得区分によっても異なります。
なお、クラウドソーシングサイトを通じた副業や、アプリ開発による所得は雑所得となるので、収入が20万円を超えていても、経費を引いた後20万円を割るようなら確定申告は必要ない場合もあります。
確定申告の方法
確定申告をする場合、年の始めから12月31日までの期間に得た課税所得に対し、次の2月16日から3月15日までの期間に、税務署長へ確定申告書を提出する必要があります。
この際必要になるのは、確定申告書B第一表及び第二表に加えて、青色申告の場合は青色申告決済書、白色申告の場合は収支内訳書が必要です。
ただし、副業の所得によっては、住民税を自分で支払う必要がある場合もありますので、事前に調べておくと良いでしょう。
まとめ
主にクラウドソーシングアプリなどを通じて行える副業について紹介してきました。
最初はスキルを持っていなくとも気軽に始められる副業もありますが、より所得を上げるためには最終的にはスキルやセンス、実績が重要となってくるでしょう。そのため、気軽に始められるといっても自分にあった副業を選んで、始めることが大事です。