デザイナーがフリーランスになってから法人化するまでの案件の探し方、注意点

はじめまして。デザイナーの檀朝子(@dan04390266)と申します。グラフィックデザイナー・webデザイナーとして、制作会社やシステム開発会社で17年ほど勤務してきました。

それからフリーランスになり、現在はUI/UXデザインをメインとして複数社にJOIN。フルリモートで引きこもっています。

今回はフリーランスになって気付いたこと、案件の選び方などを書いていこうと思います。これから副業を始める方、フリーランスに興味のある方などの参考になれば幸いです。

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フリーランスデザイナーになって気付いたこと

会社員=安定、フリーランス=不安定?

一昔前だと、

  • 会社員は安定、フリーランスは不安定
  • フリーランスになると自分で営業しないといけない(営業力がないとやっていけない)

などが当たり前のように言われていましたが、実際にフリーランスになったところ、全然そんなことないな、というのが率直な感想です。

上記が間違っていたというわけではなく、時代が変わったのだろうと思っています。会社員だからといって年功序列で終身雇用で退職金たっぷりで…という時代ではないですし、雇用される側もそれらを重視していない人も多い気がします。

私もそうです。

また、副業時代からフリーランスになった今も、営業活動は一切したことがありません。

案件を仲介してくれるプラットフォームも無数にありますし、特にツテなどなくても断るのが億劫だなと感じるくらいには紹介していただけます。本人のスキルや経験によって多少は変わると思いますが、以前よりも仕事を探すハードルは激下がりしていると感じます。経験3年くらいでフリーランスとして困らずやっていけている人も普通に見かけます。

もしフリーランスを視野に入れているなら、まずは副業でだいたいどのくらい案件があるか試してみるのも良いのではないでしょうか。

休みは自分でつくる

先ほど「仕事には困らない」と偉そうに書きましたが、最初はビビって、案件を振られると断れないことが多かったです。

「断ったら次は紹介してもらえないのではないか」「断るなんて生意気なやつだと思われないだろうか」という不安から、いただいたお話しをほぼ全て受けていた結果、3ヶ月間で丸一日休んだのは2日だけ(そのうち1日は元旦)という状態に…。

ありがたいことに案件先では喜んでいただき、収入も会社員時代の倍以上になったのですが、それにしてもお金を使う暇もないです。

これは何のために働いているのか分からないと思い、今は週末のどちらか1日は休むようにしています笑

平日に休んだり、稼働時間を夜にずらしたりと自由な反面、休みを自分で設定しないとどこまでも働けてしまうのがフリーランスです。フィジカルもメンタルも当然誰も守ってくれませんので、時間も体調も自分でコントロールする必要があります。

確定申告がむずかしい!

これはそのまんまですね。

会社員時代の年末調整で年に1回だけ書く緑の紙すらあたふたしていた身にとっては、経理処理をすべて自分でやるのは戦慄が走りました。

最初はクラウド会計ソフトを入れて自分でやろうと試みたのですが、1ヶ月で「だめだこりゃ」となり、税理士さんにお願いしました。税理士報酬も経費にできますし、慣れないことを自分で100時間かけてやるより、その時間を本業で稼いでプロにお願いした方がコスパが良いという判断をしました。

(私のようなヘタレの個人的な結論です。自分でしっかり処理されているフリーランスの方も当然たくさんいます!)

>> [新着]デザイナーの副業案件を見てみる!お気に入りの案件を見つけて応募しよう!

フリーランスデザイナー案件の探し方

いろいろあると思いますが、私が経験したいくつかを書きます。

リファラル・紹介

勤めていた会社や、個人的な知り合いから仕事の依頼がくる場合です。

体感ですが、以前に比べるとほとんどの会社が「業務委託のメンバーを入れること」のハードルが下がっているため、リソースが空いていれば入る、くらいの気軽さで進むことも多いです。

人材エージェントや副業プラットフォーム

これも以前に比べるとすごく数が増えた印象です。「週2〜3日から働ける案件が多い」「報酬高め」「案件の数が多い」「サポートが充実している」など、人材会社によって特色があります。

また、準委任契約なのか業務委託なのかといった違いもあります。

働き方の好みによって人材会社さんとも相性があるので、いくつか登録して探してみると良いと思います。

Twitterやブログなど自分で発信

なんかトレンドな探し方ですよね笑

私はそれで探したことはないのですが、逆にTwitterでお仕事をお願いしたことが何度かあります。

自分のリソースが逼迫しているときや苦手分野の仕事を相互に補え合えるのもフリーランスの醍醐味です。「受ける」「お願いする」の両方ができるので、人脈作りにも良いかなと思っています。

自分に合ったフリーランスデザイナー案件の選び方

興味のある業界や、働きやすい環境などを自分で選べるのがフリーランスの魅力です。選ぶ基準は人それぞれですが、例えば下記のような要素があります。

業界

関心のある業界の案件を探したり、副業であれば本業の役に立ちそうなところにJOINするのもいいかと思います。

私は知らない業界や業種を知るのが好きなので、あえてバラけた業種の会社に3箇所入っていたりします。

会社のフェーズ

紹介される案件の中は、大企業からスタートアップベンチャーまで様々です。

大企業もベンチャーもそれぞれカルチャーがあるので、カジュアル面談などで現場の人と話されると良いと思います。

大企業向きかベンチャー向きかは好みがあると思うので、自分がどちらに合いそうか把握しておくと良さそうです。

業務内容

当然ですが、一番大事な要素だと思います。社会貢献度が高い、新しいことに挑戦できる、スキルアップできるなど、やりがいのある仕事が結局一番長続きする気がします。

また、自分のこれまでの経験が活かせる仕事かどうかも重要です。

報酬

報酬を第一にして業務内容やチームとの相性をおざなりにするとだいたい嫌になりますが、とはいえ高いに越したことはありません。

一定以上のスキルがある前提ですが、会社員時代よりも収入は増えたという方が多いです。

単価感は間に入る人材会社によってかなり違うので、もともと平均単価高めのエージェントを通すという手もあります。

働き方

IT職種であれば、もはやフルリモートが当たり前になった感覚です。

私は出社が特に苦ではないのでフルリモートで働きたい!と思っていたわけではないのですが、いざやってみると恩恵がすごいです。

  • 地方在住でも東京の案件を受けられるので報酬が高い
  • 朝の準備や出勤時間がなくなるので使える時間が多い
  • 残業しても帰る時間を気にしなくていい
  • 洗濯物を干したり夕飯の仕込みをしたり、合間に家事ができる
  • 宅配便が受け取れる

週2日〜や、平日夜・土日稼働OKの案件であれば副業でもやりやすいと思いますし、フリーランスなら掛け持ちすることもできます。

そもそも稼働ベースではなく成果報酬で受けることもできますので、自分に合った案件を選べば良いと思います。

フリーランスから法人化する方法や注意点

フリーランスも気楽で良いのですが、会社を作ろう!となることもあると思います。

自分でサービスを作りたい、取引先との信用問題、節税など…。

起業といっても自分一人が社員の場合は個人事業主とあまり変わらないかな?と思っていましたが、いざ法人設立となるといろいろ違うんですね(当たり前ですが)

準備するもの

まずは、本当に法人にした方が良いのか?の理由です。

理由を明確にしないといけないわけではなく、なにしろ手続きが面倒なので、どうしても法人という理由がなければ個人で良いのではと個人的には思っているからです。

とはいえ、逆に言うと手続きが面倒なだけなので、「自分の会社って憧れる〜」くらいの理由でも、手続きの手間が気にならないなら問題ありません。

考えないといけないものは

  • 会社名
  • 資本金
  • 役員報酬
  • 決算月
  • 所在地
  • 法人の目的

など書類に書かないといけない項目ですが、決めるのはギリギリでも問題ありません。

個人の印鑑証明や身分証のコピーなども必要です。

会社のロゴやホームページなどはなくても構いませんが、デザイナーであれば自分で作れるのでサクッとやってしまっても良いかと思います。

法人設立の方法

  • 会社設立ツールを使う
  • 行政書士にお願いする

のどちらかになると思います。

私はクラウド会社設立ツールを使いました。

会社によっては問い合わせにもかなり丁寧に答えてくれるので、対面ではなくてもそんなに問題はないかなという印象です。

もろもろ入力し、法人印を作って、出来上がった書類を役所に提出して…

スムーズに進んでも一ヶ月くらいかかります。

設立日をいつにするか予め決めている場合は、逆算して2ヶ月前には準備を初めた方がよさそうです。

ちなみに、法人の経理処理は個人事業主よりもかなり複雑です。

個人の確定申告でもすぐにギブアップした私としては、当然税理士さんに法人経理もお願いしました。

終わった〜!と思いきや

慣れないことを考え、ツールに指示されるがまま役所に行き…やっと終わった!と思いきや、全然終わっていません。

とりあえず会社はできたものの、それに伴うタスクがかなり多いのです。

  • 法人口座の開設
  • 法人として取引先と契約巻き直し
  • 個人事業主の廃業届
    • 会社設立後も個人で確定申告する場合は必要なし
  • 国民年金 -> 厚生年金の切り替え
  • 健康保険任意継続を使っている場合は、切り替え
  • 小規模企業共済の共済契約引き継ぎ
  • iDeCoの上限額変更
  • 請求書や領収書フォーマットの書き換え

などなど。

フリーランスを挟まず、会社員から直接起業した場合は省けるものも多いですが、事務作業が苦手な人にとっては辛いですね。

私はメールアドレスも商号ドメインになったのですが、ほぼ使っていません。

というのも、それまで使っていた個人アドレスをGoogleアカウントにしており、メールアドレスを変えるとなると各種ログインや招待周りをすべて変更することになり…。

想像しただけで諦めました。

まとめ

私は会社も好きだったのでフリーランスになるか迷ったのですが、結果的にはやってよかったと思っています。

好きな業務を細かく選べる点と、やはり自由度が高い点が大きいです。

また会社員に戻りたくなったらそのとき考えればいいので、もしフリーランスに興味があればとりあえずやってみるくらいでも良い気がします。

法人化については「面倒」というフレーズが頻発してしまいましたが、法人化は目的があってするものですから、そこはもうやり切ってしまうしかないですね。

少しでも参考になれば幸いです!


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