在宅でできる副業とは
副業を始める人のタイプは、さまざまです。企業に勤めながら妻子を養うビジネスマンもいれば、OLとして働く未婚の女性が、自分の可能性を広げようと副業をスタートするケースもあります。
副業を検討する多くの人が、できれば自宅で仕事をしたいと考えているのではないでしょうか。そこで、在宅でできる副業について考えてみましょう。
クラウドソーシングなどへの登録
「副業を始めたいけれど、どのような仕事をするかまだ明確ではない」という人もいます。そのような場合は、まず『クラウドソーシング』への登録から始めてみてはいかがでしょうか。
クラウドソーシングと聞いて、なじみがないと感じる人もいるでしょう。さまざまな仕事を、ネットを通して発注したり受注したりするシステムが、クラウドソーシングです。
そこでは、アンケートの回答といった簡単な仕事から、WEBサイトの構築といった専門的な業務まで並びます。多岐に渡る仕事があるので、自分ができる仕事を見つけられるでしょう。
趣味を生かした副業
「趣味や得意なことを仕事にしたい」と思う人は多いでしょう。好きなことをして収入につながることはとても幸運なことです。
絵を描くことが好きなら、イラストレーターを副業にする手もあります。商品のキャラクターやロゴなどを作りたい企業はたくさんあるでしょう。絵を描くことも、立派な副業につながります。
アクセサリーや小物を作ることが得意であれば、それを販売するサイトを立ち上げてみるのも一案です。あるいは、販売サイトに登録して、自分の作品を売ることもそれほど難しくはありません。
「単なる趣味だからお客さんなどつかない」と諦めずに、前向きに考えることで、副業への道が開けてくるといえます。
知識や経験を生かした副業
それぞれの人が培ってきた知識や経験は、かけがえのない財産であり資源です。それらを生かした副業を考えてみましょう。
例えば、語学が好きで、外国語に堪能であれば、翻訳を副業にすることができます。グローバル化する社会では、日本語を外国語に、また外国語を日本語にする仕事はたくさん存在します。
モノを販売するのではなく、スキルや知識を扱う販売サイトも増えてきています。自分の強みをアピールすることで、その技術や知識を求める人とつながる可能性を期待できるというわけです。
在宅での副業のメリットとデメリット
インターネットの発達は、仕事の仕方を大きく変えました。ノマドワーカーという言葉が広がって久しいですが、業種によっては、場所を選ばずに仕事ができる時代です。
場所を選ばない仕事の仕方が普及したことは、自宅での副業をする人が増えることにもつながるのではないでしょうか。しかし、在宅ワークにも、いい面があれば悪い面もあります。
どのような場所で副業をするか決める前に、在宅での副業のメリット・デメリットについて見てみましょう。
在宅副業のメリットとは
アルバイトやパートに出ると、シフトが決められ、その時間に通勤し仕事をしなければなりません。しかし、在宅での副業であれば、時間の使い方を自分で決められます。
また、通勤する仕事だと、好きなことや得意なことを優先して仕事を選ぶことは難しいでしょう。しかし、やりたいことを仕事にしやすい点は、在宅副業の利点だといえます。
収入について自らビジョンを設定できることも、在宅副業の魅力ではないでしょうか。自信のある作品を高値で売り出すなど、ビジネスにおいて主体性を発揮できます。
在宅副業のデメリットとは
在宅での副業は、すべてを自分でまかなう必要があります。それは、自分が扱う商品に関する仕入れから生産管理、顧客との価格交渉など、あらゆる面で責任を持たなければなりません。
収入に関しても、大きく成長する可能性がある一方、売上が伸びない場合も考えられます。在宅での副業では、確実な安定は誰も約束してくれない面は考慮しなくてはいけないでしょう。
自宅での仕事を続けていると、気分転換の方法に悩む人も少なくありません。常に同じ環境で、家庭のことも仕事もこなすことになるので、人によっては息が詰まる思いをする恐れがあることも念頭に入れておく必要があります。
確定申告について知ろう
企業に勤めて源泉徴収を受けている人の中には、納税額を確定した経験をしたことがない人がいまるでしょう。しかし、副業で収入が増えれば、納税の義務が生じる場合があるのです。
そこで、副業で利益を求める人に不可欠な『確定申告』について説明します。とても重要なことなので、ぜひ理解しておきましょう。
確定申告の必要性
副業で、1年間の所得が20万円を超えると、確定申告をして、納税額の確定と申告をしなければなりません。言い換えると、年間20万円以下の所得しか得られなければ、その必要は原則ありません。
意図的に申告をしないと、事業者として無申告加算税などのペナルティーを課される場合があります。副業をする人には、必要な税金の納付に重い責任があることを知っておきましょう。
収入と所得とは
収入と所得の違いについて解説しましょう。
まず収入は副業によって得た報酬を指します。たいていの場合、『収入=売上』だと考えて問題ありません。
では所得とはなんでしょうか。副業をすると、いろいろな費用がかかります。商品の材料や商品そのものの仕入れ、運賃などさまざまな経費がかかるものです。
副業では、収入を得るためにかかった経費を計上できます。収入から必要な経費を差し引いたものが所得です。
経費について
副業をする人には、経費の計上が認められています。そして、所得を確定させるには、収入から経費を引くことで算出することは説明した通りです。
納税額を決める際に、売り上げそのものをベースに算出してしまうと、事業者の利益を圧迫し過ぎてしまいます。そのため副業を事業主として行う人には、経費が認められるのです。
では、経費とは、どのような支出を指すのでしょうか。適正な所得を導き出すためにも、経費についてもよく知っておきましょう。
経費として認められるもの
経費について考える前に、所得について少し説明します。所得は10種類に区分されています。そのうち、経費が認められる所得は『事業所得』『雑所得』『不動産所得』の三つです。
フリーランスで副業する場合、ほぼ『事業所得』か『雑所得』に当たると考えられます。したがって、経費が認められるのです。
経費については、考察を進めるととても複雑な部分があります。そこで、確実に認められる経費を以下の通りまとめました。しっかりと把握しておきたいですね。
副業の業種 | 経費の内容 | 例 |
物販 | 販売する商品に関する費用 | 販売する商品の仕入れ・商品の発送費用・商品を保管するための倉庫の賃料、など |
取引先に関する費用 | 取引先との飲食代・お中元・お歳暮・香典・お祝金、など | |
広告費 | ネット広告・チラシ作成および配布・紙媒体への広告、など | |
フリーランス | 仕事に関する道具や備品 | 10万円未満のパソコン・カメラ・仕事机、など |
通信費 | 電話代・インターネット代、など | |
不動産賃貸業 | 賃貸物件にかかわる税金 | 賃貸物件の固定資産税・不動産取得税、など |
賃貸物件の光熱費 | 賃貸物件の水道代・ガス代・電気代 ※賃借人負担除く | |
外注費 | 管理会社への管理手数料、など | |
共通するもの | 仕事に関係する雑費 | 文房具・仕事にかかわる書籍や雑誌、など |
通信費 | 仕事用の携帯代、など |
家事按分とは
自宅と仕事場を兼ねている場合、家賃や電気代は『家事関連費』と呼ばれます。そして、この家事関連費は必要経費として計上できるのです。
ただし、家庭で使用する部分もあるので、経費として全額は認められません。そこで、副業の経費とするために、仕事にかかわる部分だけを『按分』します。これが『家事按分(かじあんぶん)』です。
家賃など主な家事按分の例
家事按分の仕方には、明確な決まりはありません。自宅で仕事をする上で、仕事量や仕事場スペースの応じた割合をまず自らが想定し、導き出します。
例えば、自宅が借家の場合は、家賃について家事按分の対象となります。しかし、持ち家について組んだ住宅ローンは、家事按分の対象外なので注意が必要です。
大まかな目安として、表にまとめたので参考にしてみてください。詳しく割り出すには、税務署の職員に副業の状況を説明し、アドバイスをもらうといいでしょう。
家賃 | 仕事で使っている床面積の割合 |
電気代 | 使用時間・コンセントの数 |
電話代・インターネット料金 | 使用時間 |
車の減価償却費・ガソリン代、など | 走行距離・仕事に使った日数 |
まとめ
働き方改革による副業の推進は、減少する労働人口を増やすことが目的です。そこでは、一つの職場に縛られず、複数の仕事を展開する人材が求められています。
また、女性のさらなる活躍には、大きいな期待が寄せられてもいるのです。自宅で副業ができる環境が飛躍的に整ったいま、副業を通して自分の可能性を広げてみませんか。