ネットで副業する方法は?注意点や知っておきたい税知識とは

『働き方改革』と言う言葉を耳にしたことがある人は多いでしょう。政府が打ち出したこの方針によって、副業をしやすい環境が生まれました。多くの人が副業することが期待される時代に入ったことで、ネットで副業する方法や注意点などを解説します。

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働き方改革について知ろう

働き方改革の一環として、これまでは禁止されていた副業を、政府も広く推進するようになりました。大手の企業の中にも、副業を解禁する動きが出始め、副業への関心が高まっているのではないでしょうか。

副業が解禁されたことによって、多く人が新たな仕事を求めていくと考えられます。その理由は、さらに収入を増やしたい、得意分野で社会に貢献したいなどさまざまでしょう。

それでは、なぜ今までは制限がされていた副業を、国が後押しするようになったのでしょうか。まずは、働き方改革が進められた背景を見てみましょう。

副業解禁になった背景

国が副業解禁へと大きく舵を切った理由には、主に深刻な人材不足があります。進み続ける少子高齢化の中で、多様化したサービスを維持するためには、労働力をより効率的に回す必要に迫られたのです。

少子化が今のペースのまま進んでいくと、どうなるのでしょうか。内閣府が発表した統計では、日本の総人口について、2048年には1億人を割り込み、2110年には4286万人程度にまで減少するとされています。

人材不足の解消に向けて、政府は次の3つの方策を打ち出しました。

  • 働き手を増やす
  • 出生率を上げる
  • 労働生産性を向上させる

これらのうち、働き手を増やしながら、有能な人材の活躍による生産性の向上を図るための取り組みとして、副業の解禁につながったのです。

出典:内閣府「選択する未来 -人口推移から見えてくる未来像-」

ガイドラインで副業を促進

副業の広がりに期待を寄せる政府は、国民の働き方について考察しました。そこでは、一つの場所への人材の固定化や、女性の能力が生かされていないことによる生産性の低下などが指摘されています。

そのような課題の解消に向けて、『副業・兼業の促進に関するガイドライン』が策定されました。貴重な人材を、社会で活用できるようにするための指針と言えます。

このガイドラインをもとに、2018年1月、政府は『モデル就業規則』の改定を行いました。これにより『許可なく他の会社等の業務に従事しないこと』としていた内容が削られています。

そして、就業規則で禁止されている事項に当たらず、かつ会社に事前に届け出をすることで、『勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる』と明記されました。これが、2018年が副業元年と呼ばれる理由です。

副業・兼業の促進に関するガイドライン - 厚生労働省

副業のメリット

副業解禁の背景で示したように、副業には、社会の労働力不足の解消という目的があります。この課題が、副業解禁を後押ししました。

一方で、副業がしやすい環境が整うことで、働き手にとってもメリットが生まれます。副業解禁は、労働力を求める側と仕事を求める側の双方に利点がある、いわばお互いのメリットがある関係と言えます。

それでは、仕事を探す側にとっての、副業が推進されたことによるメリットとはどのようなものでしょうか。働き手の利点について具体的に見てみましょう。

収入アップ

副業をする目的として、『収入アップ』を目指す人が多くいるのではないでしょうか。そして実際に、副業がしやすくなったことで、収入増につなげている人もいるでしょう。

収入を増やしたいと考える理由は、人それぞれです。家のローンや教育費など、現在の家計を楽にしたい人もいるでしょう。また、余暇を充実させるためにさらなる収入が欲しい人もいます。

社会的つながり

新たに副業を始めると、今までに交流がない人との出会いや、自分自身の意外な一面を知ることがあります。これも副業のメリットの一つです。

企業によっては、このような効果を求めて、副業を解禁している所もあります。社会的なつながりが広がり、より強くなることで、その人の生産性が高まることが期待できるのです。

また、社会で活躍し、人とのつながりの中で新たな自分を発見すると、自分自身が世の中の役に立っていると言う自覚につながります。

スキル、経験を積める

副業を通して貴重な経験を積み、スキルアップを目指せることも大きなメリットです。リスクを極力抑えながら新しい道に踏み出せることが、副業に多くの人が魅力を感じる理由でもあるでしょう。

まったく異なる業務で積んだ経験をいかしてキャリアアップを行う人も増えています。

副業を始める前に

政府も副業を推進し始めたことで、副業への意欲を胸に抱く人も多いでしょう。ただし、やみくもに仕事を求めるだけでは、自分にマッチする副業を見つけられるとは限りません。

また、本業の規則などによっては、副業が困難なケースもあるでしょう。

副業をすることで、トラブルに巻き込まれたり、人に迷惑をかけるようなことは避けるべきです。副業を始める前に、いくつかの注意点についてしっかり確認し、整理しておきましょう。

副業の目的を決める

副業とは、いま就いている仕事に加えて、別の仕事をすることです。それは、専業主婦と言われる人にとっても同じことが言えます。家事と言う重要な仕事に、新たな仕事が加わるのです。

今まで過ごしてきた時間とは別の生活が、副業を始めることでスタートします。それまでできたことを削ったり諦めたりすることもあるでしょう。

それでも続けていくためには、副業をする目標をしっかりと決め、自覚しておくことが肝要です。仕事は、楽しいことばかりではありません。時には辛く面倒なこともあるでしょう。それを乗り越えるためにも、当初の目的をしっかりと心に刻んでおくことが大切です。

現在の会社の規則を確認

副業をする時には、その時に籍を置いている会社や組織が、副業を認めているか必ず確認しましょう。もし副業を禁止されていたら、規則違反を犯してしまうことになります。

政府の動きによって、企業に副業解禁の流れがあることは確かです。しかし、現実にはまだ副業や兼業を禁止している企業も少なくありません。

中には、副業の内容によって認める・認めないを決めている企業もあります。例えば、就業日と同日(その日の仕事の前後)の副業は禁止だが、休日ならば副業を認めるというところもあるのです。

副業は、本業があってのものです。副業が、生活の基盤を揺るがすことがないように、十分な注意が求められます。

スケジュールを確保する

副業で収入を得るためには、時間が必要です。副業で求められる成果をあげられる時間を作るために、スケジュールをしっかりと確保しましょう。

「毎日の本業の後に、毎晩3時間副業をすればある程度稼げる」と考えていても、残業で帰ると疲れて副業をする気力が無いこともあるのではないでしょうか。そのような日が続くと、副業は次第に億劫になるでしょう。

「休日を有効に使えば良い」と思っていても、よく考えてみると、子どもの学校の行事や付き合いなどが結構あると言う人もいるでしょう。すると、プランを大きく見直す必要が出るのです。

住宅ローンや教育費など、先に投資をした場合は、より慎重さが求められます。時間にはくれぐれも余裕を持って、スケジュールを計画しましょう。

女性もできる。おすすめのネット副業

国が推奨する働き方改革において、女性の活躍は大いに求められています。女性ならではの感覚で活躍できる仕事もたくさんあるのではないでしょうか。

またスマートフォンの普及によって、インターネットを通じて副業できる環境も整っています。気軽に女性でも活躍できるおすすめの副業を紹介します。

スキル販売

『スキル販売』という分野をご存知でしょうか。聞き慣れない言葉だと感じる人も少なくないでしょう。スキル販売は、ネットの発達によって普及した仕事の在り方と言えます。

一言で表すと、『自分の得意とする技術を個人間で販売する』のがスキル販売です。例えば、似顔絵を描くことが得意ならば、ネットで有料で似顔絵を描いて欲しい人を募集し、買い手を見つけます。

スキル販売を専門に仲介するサイトもあります。そこでは、イラスト制作・動画や写真の撮影および編集・占いなど、さまざまなスキルが販売されています。

中には『話し相手』とい言う商品も見付けることがあり、その内容は多岐に渡っています。自分の好きや得意を副業にしたい人には適しているのではないでしょうか。

ネットショップ

『ネットショップ』は、比較的によく知られているビジネス形態でしょう。

近年、ネットでは、手作りのアクセサリーやハンドメイドグッズの出品者は増加の一途をたどっています。そして、売り上げ額も伸び続けています。

ネット上でフリーマーケットを展開する、いわゆるフリマアプリの普及も、ネットでの商品販売の広がりに役立っています。

月収50万円も可能?おすすめの副業を紹介

副業と聞くと、かつての『内職』の言葉の響きを連想する人もいるでしょう。そのためコツコツと小さな仕事を積み重ねるイメージを持つ方も多いと思います。

しかし、仕事によっては、専門的な技術や知識を活用して、本業に迫る収入や、時にはそれを上回る稼ぎを手にする人もいるのではないでしょうか。副業には報酬面での可能性も広がっているのです。

そこで、高収入も視野に入れて行える副業について紹介します。その人次第では、月収50万円も可能な副業が見つかる可能性もあります。

Web制作

プログラミングもしくはデザインなどの経験がある人は、『Web制作』を副業として検討してみてはいかがでしょうか。

プログラミングについては、新たに身に付けようと、専門学校に通う人もいるでしょう。そのような傾向を受け、学校側も授業時間を昼間・夜間と幅広く取り、受講しやすい環境を作っています。

専門学校によっては女性向け・主婦向けのコースを用意しているケースも現れました。WEB制作は、副業としてはチャンスの広がる分野と言えるでしょう。

ライティング

文章を書くことが好きであれば、『ライティング』も良いでしょう。ライターと言っても、取り組む記事はさまざまなです。ネット上に数あるWebライティングに始まり、専門分野を深く掘り下げた専門誌での記事を書く場合もあります。

もちろん、専門性が高くなるほど、高い文章力や豊富な知識量が求められます。一方で、WEBには比較的カジュアルな記事も多く、初・中級者でもライターの仕事を見つけることが可能です。

改めて生活環境を見渡すと、WEBサイト・各種広告・フリーペーパー・雑誌各種と、文章を書く場はたくさんあります。時間を見付けて文章を書くライターも、女性におすすめの副業です。

翻訳

語学に強く、外国語に堪能ならば、『翻訳』を副業にすることをおすすめします。グローバル化の潮流にあって、翻訳は、培った語学力を生かすおすすめの副業です。

翻訳の仕事も、とても幅広いものです。印刷物の翻訳は多くの人がイメージしやすいものでしょう。動画に日本語訳を付けたり、反対に日本語動画に外国語の字幕を載せたりすることもあります。

語学力に自信のある人は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

ネットで副業する際の注意点

働き方改革の名のもとに、副業が世の中に浸透しつつあります。副業が普及するにつれて、危険な誘惑や誘いも生まれています。そこで、ネットで副業する際の注意点について説明します。

甘い言葉には警戒しよう

副業を探す人が増えると、人材を求める側はいろいろな求人や仕事の紹介を持ち掛けてきます。そこには、仕事を求める側の気持ちにつけ込むようなものも含まれているのです。

ある技術や知識を身に付ければ高額報酬が約束されるとうたい、高価なテキストを買わされたり、高い講座に参加させられたりする人もいます。しかし、その後、仕事が来ないと言うケースがあります。

また、テレフォンアポインターとして雇われ、マニュアルに沿って顧客勧誘をしていると、実は詐欺に加担する仕事だったという場合もあるのです。

簡単な仕事や作業なのに思いのほか高い収入が得られる、そのような甘い誘いには注意が必要です。

経費精算の領収書を保管

普段は企業に勤めている人が副業を始めると、それまではかからなかったお金が必要になる場合があるでしょう。つまり、経費がかかるケースが出てきます。

収入を得るために必要な支出は、後に経費として精算できます。ですので、かかった費用の領収書はきちんと保管しておきましょう。

事業所得と雑所得の違いについて

これから副業を始めるにあたっては、所得の区分を知っておくと良いでしょう。10種類に分けられた所得のうち、特に『事業所得』と『雑所得』は重要です。

事業所得は、繰り返し行う業務が、継続的な収入につながるような活動によって得る所得を指します。一つの部品を作り続け、それを定期的に買ってくれる人がいると、それは事業と言えます。

雑所得は、10種類の所得の中で、先の事業所得をはじめその他9種類の所得区分に当てはまらないものをです。頼まれた講演に対する謝礼なども、雑所得となります。

ネット副業と確定申告について

会社員として源泉徴収を受けてきた人には、税金の確定や納付をしたことがない人もいるでしょう。その人が副業をすることで、確定申告の必要が生じる場合があります。

確定申告は、所得額や所得の内容によって、する必要がある人と不要な人に分かれます。副業を検討している人は、あらかじめ確定申告について意識しておくことが必要です。

収入と所得の違い

お金をあまり扱ったことがない人にとって、『収入』と『所得』の違いは分かりにくいものです。しかし、確定申告をするには、この違いを理解する必要があります。

収入とは、副業に対して支払われた金額のことです。副業や個人事業主の場合は、収入は売上として考えましょう。

また、所得は、この収入から、業務に必要な経費を差し引いたものを指します。この違いを理解することが、その後の確定申告に役立つのです。

確定申告が必要なときとは

副業を始めて、それぞれが収入を得るようになります。その時、所得が20万円を超えると、納付すべき税額を確定し申告する『確定申告』をしなければなりません。

収入から経費を差し引き、その額が20万円以下であれば、確定申告する必要はありません。しかし、20万円を超えて申告をしないと、無申告加算税や延滞税などのペナルティを課される場合もあるので注意しましょう。

青色申告と白色申告について

確定申告には、『青色申告』と『白色申告』の2種類があります。青色申告をすると、青色申告特別控除を利用でき、65万円もしくは10万円の所得控除を受けられます。

このように、青色申告だと節税などのメリットが生じ、納税額を抑えられるという利点があるのです。

ただし、青色申告では複式簿記を採用する必要があるなど、申告方法が複雑な面があったりします。

まとめ

働き方改革によって、日本人の働き方や職業観には大きな変化が訪れているのではないでしょうか。広がりが期待されている副業も、その一つと言えるでしょう。

インターネットの普及も、副業しやすい環境に貢献しています。インターネットを活用してできる、自分の適性にマッチした副業を見つけましょう。

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