健康管理をしっかりとしよう
『体が資本』という言葉があるように、やりがいを見つけて精力的に働くには、まずは体が健康である必要があります。働く上で、食生活と健康管理にはどのような関わりがあるのでしょうか。
健康にはたらくことが一番
どんなに優秀な人でも、体調不良のままでは仕事でベストパフォーマンスを発揮することは難しくなります。体調を崩して仕事を休むようなことがあれば、別の同僚が代わりに業務を行う必要が出てきます。
しかし、フリーランスをしている人はそうはいきません。体調不良で思うように働けなくなると、他に仕事をカバーしてくれる人がいない場合は収入減少に直結してしまいます。
健康で意欲的に働ける状態を維持することができれば、取り組める仕事も増え収入アップにも繋がるため、健康管理はとても大切なことなのです。
健康的な食生活の重要性
健康管理の基本中の基本となるのが食事です。私たちの体は、普段食べているものから作られています。暴飲暴食など、乱れた食生活を続けることで生活習慣病を招くこともあります。
健康維持のためには、食生活を整えることが必要といえるでしょう。
栄養バランスが健康の基本
健康な体を手に入れるためには、栄養バランスの良い食事が欠かせません。食事を抜いてしまうようなことがあれば、栄養が不足し、体や機能の維持に悪影響が及ぶといわれています。
例えば、カルシウム不足になれば骨の形成に、たんぱく質不足になれば臓器・髪・爪などの形成にそれぞれ影響が出てしまうそうです。
エネルギー不足になると、低血糖状態のため体がだるくなり、倒れてしまうこともあります。それは、体や脳に栄養が上手く行き渡らなくなるためです。
食品が豊富な現代では、甘いものやアルコールなどをとりすぎ、本当に必要な豆や野菜・海藻・魚介類などが不足していまうことがあります。
健康を保つためには、意識的に栄養バランスの良い食事をとる必要があるといえるでしょう。
栄養の役割とは
栄養には『体・精神バランスを整える』『病気の予防と健康の向上』と大きくわけて2つの役割があるといわれています。
まず、栄養バランスが取れていないと、体・精神の調子を崩しやすくなります。ビタミンB群の不足のために物忘れがひどく認知症を疑うようになるケースや、鉄分不足のために寒がり・疲れやすいといった症状に悩むケースもあります。
また、栄養バランスが崩れていると、血圧や血糖値などに異常が現れ、糖尿病・心筋梗塞・脳梗塞といった重篤な病気に繋がりやすくなります。
栄養バランスを考えることで、体・精神の調子を整えるだけでなく、病気のリスクも減らすことができるのです。
健康的な食生活とは
それでは、食生活を整えるためにはどのようなことに気をつけたらいいのでしょうか。具体的な例を挙げながら解説していきます。
規則正しい食生活
1日3回、毎日同じ時間に栄養バランスの良い食事をとるようにしましょう。その際に、腹八分目を心がけることがポイントです。
1日3食にすることで、活動に必要なエネルギーや栄養素を効果的に取り入れられ、生活リズムを整えることにも繋がります。
また、健康維持のために重要なのが、食事からの摂取エネルギーと1日の消費エネルギーのバランスです。活動量が少なくなる夜に食べ過ぎてしまうと肥満を招き、活動量の多い朝や昼に食べる量が少ないと、体重が減っていきます。
朝食を抜いた場合には、代謝を抑えるために体がエネルギーをあまり使わなくなります。食事間隔が空きすぎてしまっても、体が飢餓状態と感じて、食べるものを吸収しやすくなるため、太りやすい体質になってしまうこともあります。
規則正しい食生活によるメリット
規則正しい食生活にすると、たくさんのメリットが得られます。
- 肥満予防と適正体重が維持できる
- 健康が維持できる
- 規則正しい生活リズムになる
- 腸内環境が整い便秘が改善できる
- 自律神経が整う
- 精神的に安定する
というようなことが期待できるでしょう。
私たちの体には、体内の時間軸を決める『体内時計』というものが備わっており、体温や血圧などを調整しています。
その『体内時計』は細胞内にある『時計遺伝子』によって動かされており、25時間周期で時を刻みながら、体内リズムをコントロールしているのです。
しかし、1日の長さは24時間なので、放っておくと少しずつ体内リズムがずれていきます。その乱れたリズムを整えてくれるのが、朝の光と朝食です。
朝の光を浴び、朝食を食べることで時差がリセットされ、1日のスイッチを入れられるのです。
しかし、何でも食べていいのかというとそうではありません。偏った栄養では効果を発揮できないため、朝・昼・晩のうち朝食を一番充実させ、炭水化物・たんぱく質・ビタミンなどをバランスよくとれる食事が望ましいといえます。
健康的な食生活の例
厚生労働省・農林水産省が推奨する『食事バランスガイド』では、食事を5つの分類に分け、何をどれだけ食べたらいいのか具体的な量がわかるような目安を発表しています。
男性が1日に必要なエネルギー量は2200±200kcal程度といわれており、何をどれだけ食べたらいいかの量を表すと以下のようになります。
- 主食 5~7つ
- 副菜 5~6つ
- 主菜 3~5つ
- 牛乳・乳製品 2つ
- 果物 2つ
主食はご飯・パン・麺で、副菜は野菜・海藻・キノコ・芋を使った料理、主菜は肉・魚・卵・大豆を使った料理のことです。
間食は、牛乳・乳製品や果物などを適量とるようにします。食事ではとり切れないビタミンCやカルシウムを補うのに役立ちます。
朝忙しくあまり時間がない時にも、100%野菜ジュースを飲んで副菜を減らさないなど、できる範囲で工夫してみるとよいでしょう。
3色食品群について理解しよう
食品に含まれる栄養素の分類の1つに『3色食品群』があります。栄養素の働きから、『赤』『黄』『緑』に分けられます。
赤色の食品群
赤色は、主に『体を作るもとになる』食品群です。肉・魚・卵・牛乳や乳製品・豆などが挙げられます。たんぱく質やミネラルを多く含み、血液や筋肉を作る仲間です。
黄色の食品群
黄色は、主に『エネルギーのもとになる』食品群です。米・パン・麺類・芋類・油・砂糖などが挙げられます。炭水化物や脂質を多く含み、体を動かす・頭を働かせるなどのエネルギー源として使われる仲間です。
緑色の食品群
緑色は、主に『体の調子を整えるもとになる』食品群です。野菜・果物・きのこ類などが挙げられます。ビタミンやミネラルを多く含み、体の調子を整え、たんぱく質や脂質の代謝に必要となる仲間です。
バランスガイドの使い方
栄養素の働きを知り、『食事バランスガイド』と併せて使うことで、自分の食生活を見直せるようになり、問題点に気づきやすくなります。使い方としては、次の2パターンが考えられるでしょう。
1つ目は、先に『食事バランスガイド』で自分の食生活に足りているもの、足りていないものを認識するパターンです。その後に『3色食品群』で栄養の偏りを分類し、バランスの良い組み合わせはどうしたらいいのかと献立を考えていきます。
もう1つは、先に『3色食品郡』などで栄養素の組み合わせを学ぶパターンです。その後で実際に何をどれだけ食べたらいいのかを考えながら献立を作り、それは本当にバランスが良いものなのかを知るために、『食品バランスガイド』を使うというものです。
まとめ
仕事で期待されている成果を上げるためには、しっかりとした健康管理が大切です。体調不良が続けばパフォーマンスも低下し、フリーランスをしている人は収入減少のおそれもあります。逆に、健康で多くの仕事に取り組めれば収入アップも可能といえます。
健康維持には、規則正しい食生活が欠かせません。バランスの取れた食事を1日3食とることで、病気の予防や精神面の安定など、健康上のメリットがたくさん得られます。
『3色食品群』で栄養素について学び、『食事バランスガイド』を活用することで、自分の食生活の見直しが可能です。
必要な栄養素を規則正しく食べることで、アクティブに働ける健康な体を作っていきましょう。