WordPressによるサイト制作でフリーランスになれる?必要なスキルや将来性

将来、WordPressの制作でフリーランスになりたい人に向け、WordPressの将来性や安定した収入を得るのに必要なスキルを解説します。これらの知識は、副業でWordPress案件を受注したい人にも役立ってくれるでしょう。

WordPress(ワードプレス)案件の仕事内容

WordPressを用いた副業やフリーランスを始める際は、WordPressにどのような案件があるのか、事前に知っておくことが大切です。どのような案件があるのか分かれば、副業ワーカーやフリーランスになったときの働き方がイメージできるでしょう。

Webサイトの制作

WordPress案件の中でも多いのが、Webサイトの制作代行です。個人のブログやアフィリエイトサイトを始め、店舗のホームページやECサイト、企業のオウンドメディアまで、多種多様な制作代行案件があります。

一口にWebサイトの制作代行といっても、その規模はさまざまです。開設と初期設定に加え、数ページのひな型を制作する小規模な案件から、デザインやレイアウトも任されたり、複数ページの制作を担ったりする大規模案件もあります。

WordPressの基本テーマのカスタマイズ

基本テーマで開設されたWordPressをカスタマイズする仕事も、WordPress案件によく見られます。クライアントが使用しているテーマのデザインを変更したり、クライアントの要望に添った機能を追加したりするのが主な業務です。

WordPressのカスタマイズには、高度な技術が求められます。具体的には、ファイルの役割やカスタマイズに利用するタグの知識に加え、HTMLやCSS、JavaScriptなどの言語に関する知識も必要です。

既存サイトにWordPressを導入

WordPress以外のCMSやWebサービスでブログやサイトを運営している人に代わり、WordPressを導入するのもWordPress案件によく見られる仕事です。

WordPressは数あるCMSの中でも、特にSEO対策に優れています。そのため、WordPress以外のCMSやWebサービスで作った既存のサイトを、WordPressに移行したいという要望は多いのです。

無料のブログサービスや他のCMSからWordPressに移行する案件以外にも、旧バージョンのWordPressを最新バージョンにアップデートする案件もあります。

WordPress(ワードプレス)案件相場と平均年収

WordPressでの副業やフリーランスを考えているなら、案件の単価や平均年収の確認が不可欠です。特にフリーランスを視野に入れている人は、受注を想定している案件で生計が立てられるか、チェックしておきましょう。

期待できる案件相場

WordPress案件の単価は、案件の規模や工程数、求められるスキルなどの要素に左右されます。フリーランスも多くマッチングしているエンジニア・デザイナーのための求人マッチングサイト『OffersJobs』で実際に掲載されている案件を見ていきましょう。

  • プロダクト:Webマーケティングコンサル業界のWeb制作
  • 稼働時間:20〜40時間/月(5〜10時間/週)
  • 給与・報酬:時給2500〜4000円
  • 雇用形態:業務委託
  • 勤務場所:リモート
  • 技術スタック:Ruby on Rails,WordPress,Git,Sass
  • 備考:特になし

 

  • プロダクト:コンサルティング業界のサービスのWebデザイン
  • 稼働時間:30〜160時間/月(7〜40時間/週)
  • 給与・報酬:時給2500〜4000円
  • 雇用形態:業務委託
  • 勤務場所:リモート
  • 技術スタック:HTML,CSS,Adobe Illustrator,Adobe Photoshop,WordPress
  • 備考:スキルや稼働時間によってその他の業務も担当

このように、時給換算すると2500〜4000円の案件が多い傾向にある事が分かります。

平均年収

次に平均年収を見ていきましょう。これは、OffersJobsに年収が実際に掲載されている案件です。

  • プロダクト:Webサービス・基礎システムの設計・開発から運用
  • 稼働時間:160時間/月(40時間〜/週)
  • 給与・報酬:年収450万〜800万円
  • 雇用形態:正社員
  • 勤務場所:相談の上決定
  • 技術スタック:gulp,Webpack,Sass,Nuxt.js,Vue.js,Laravel,Docker,WordPress
  • 備考:土日祝日は休み、転勤なし、学歴不問

先ほど紹介した案件も1日8時間・週5稼働で計算すると、年収は480万〜768万円となります。給与・報酬に年収が掲載されている上記案件も年収450万〜800万円であるため、年収400万円後半からスタートの案件が多く、スキルによっては2倍近く報酬UPする可能性も秘めていると言えます。

WordPress(ワードプレス)フリーランスの将来性

フリーランスへの転身も見据えて副業を始めるなら、自身が関わる仕事の将来性を確認しておきましょう。将来性のある仕事なら継続的に案件が見込めるため、収入も安定しやすくなります。

今後の需要も期待できる

WordPressは、数あるCMSの中でも高い導入率と人気を誇っています。そのためその需要が突然下落することは考えにくく、安定した案件数が見込めるでしょう。

Webテクノロジーに関する調査を行う『W3Techs』の調査(Usage Statistics and Market Share of Content Management Systems)によれば、2021年9月現在Web上にあるサイトのうち、42.6%がWordPressによって制作されたものだそうです。この値は、CMSのマーケットで見れば65.2%に当たります。

またWordPressは時代の変化に合わせ、定期的にバージョンアップが施されています。そのため時代に取り残されてシェアを急速に失い、案件数が急減することは考えにくい状況にあります。

出典:Usage Statistics and Market Share of Content Management Systems, September 2021|W3Techs

WordPress以外のスキルも重要

WordPressでフリーランスとして活躍したいなら、WordPress以外のスキルの習得を目指しましょう。WordPressの知識だけで安定した報酬を得るのは難しいからです。

WordPressを使ったWebサイトの制作や運用には、それほど専門的なスキルを必要としません。裏を返すと、少しの知識とスキルを身に付ければ、WordPressでのWebサイト制作は誰にでもできる仕事なのです。

WordPress案件で生計を立てるには、HTMLやCSS、JavaScriptなどの言語を習得し、スキルがなくてはできない案件をこなせる人材になる必要があります。デザインやSEOの知識を加えれば、より広範囲の仕事を受注できるでしょう。

収入アップ・案件獲得に必要となるスキル

WordPress案件を受注したい人が習得しておきたいスキルを紹介します。WordPressに加え、Web開発関連の言語を身に付ければ、その分希少価値の高い人材に成長できます。

HTML・CSS

WordPress案件を受注したい人におすすめのスキルが、HTMLとCSSです。WordPress案件には、デザインからHTMLやCSSを使ってコーディングを行う仕事が多くあります。

HTMLは、Webページの土台を作成するマークアップ言語です。またCSSは、HTMLで作られた土台にデザイン要素を加え、おしゃれな見た目を作るマークアップ言語です。

WordPressを使えば、HTMLやCSSの知識がなくてもWebページが作れますが、WordPressを本格的にカスタマイズするには、HTMLとCSSの知識が不可欠です。

JavaScript

JavaScriptもWordPress案件を受注したい人におすすめのスキルです。WordPressと共にJavaScriptが使えれば、より操作性に優れたWebサイトを制作できます。

JavaScriptは、Webサイトに動的な要素を加えるプログラミング言語です。クリックでポップアップ画面を表示させたり、ページのスクロールに連動してメニューを表示させたりすることができます。

JavaScriptを習得すれば、WordPressで制作したWebページに動きを伴う機能の追加が可能です。

PHP

WordPress案件の受注で生計を立てていきたいなら、PHPの知識を身に付けるのも効果があります。なぜなら、WordPress自体がPHPで作られているからです。

PHPは、動的にWebページを生成できるスクリプト言語です。

PHPをWordPress案件のみで活用する場合、それほど高度な知識を身に付ける必要はありません。加えてPHPは、他のプログラミング言語よりも習得しやすいため、WordPress案件を受注するなら学んでおいて損はない言語と言えるでしょう。

WordPress(ワードプレス)案件を探す方法

WordPressでの副業やフリーランスを考えているなら、案件の探し方を理解しておきましょう。事前に案件の見つけ方を覚えておけば、スムーズに仕事が始められます。

クラウドソーシングで探す

WordPressでの副業やフリーランスを始めて間もない人には、クラウドソーシングの利用がおすすめです。クラウドソーシングとは、仕事を探している人と仕事を依頼したい企業や個人を仲介するWebサービスです。

クラウドソーシングには、実績が少なくても受注しやすい案件が多くあります。そのため副業やフリーランスを始めたばかりの人でも、自分にぴったりの案件が見つかるでしょう。

またクラウドソーシングは、在宅でできる案件も数多く扱っているため、自分の好きな時間・場所で働きたい人にもおすすめです。

エージェントを活用

副業やフリーランスの経験が一定以上ある人は、エージェントを利用すると良いでしょう。エージェントとは、登録しているフリーランスにスキルと希望に見合った仕事を紹介するサービスです。

エージェントは、高単価かつ長期の案件を数多く扱っています。そのため副業やフリーランスを始めたばかりの人よりも、案件をこなして実績を作ってきた人に向いているサービスといえます。

エージェントには、専門のアドバイザーによるキャリア相談ができるサービスもあるので、フリーランスの働き方に悩みを持つ人にも役立つでしょう。

求人サイトもおすすめ

求人サイトでWordPress案件が見つかるケースもあります。

求人サイトに掲載されている案件は、クラウドソーシングやエージェントが扱う案件よりも、信頼性が高い可能性があります。求人サイト上に掲載されている案件は、サイトの運営会社により厳しくチェックされているからです。

求人サイトの中には、IT系のフリーランス向け求人を専門に扱っているサイトもあります。このようなサイトを使えば、WordPress案件を効率的に見つけられます。

求人サイトでWordPress案件を探すときは『業務委託』や『フリーランス』との記載がある求人を探すと良いでしょう。

WordPress(ワードプレス)フリーランスになる際の注意点

WordPressでフリーランスを始めるときに注意しておきたいことを紹介します。トラブルを回避するには、躓きポイントを事前に知っておくのが肝心です。

小規模案件から受ける

WordPressでフリーランスになるなら、手軽に取り組める案件から受注するようにしましょう。いきなり大規模な案件を受注してしまうと、キャパオーバーを起こしてしまう懸念があるからです。

大規模案件は報酬が高い分、必要とされるスキルレベルが高かったり、工程が多かったりします。

このような大規模案件をいきなり受けてしまうと、クライアントを満足させる成果を出せなかったり、納期までに成果物を完成できなかったりする可能性があります。

WordPressでフリーランスを始める際は、自分のスキルに見合った案件をこなし、実績を積んでから、大規模案件にチャレンジすると良いでしょう。

業務の範囲をしっかりチェックする

WordPress案件を受注するときは、担当する業務の範囲がどこまでなのか、確認しておきましょう。確認を怠ると、クライアントと受注者との間で業務範囲の行き違いが発生しやすくなるからです。

業務範囲の行き違いが起きると、依頼通りの成果物を納品できなかったり、要求されていた以上の仕事をしてしまい、報酬面でトラブルを起こしてしまったりする懸念があります。

このような事態を回避するには、クライアントと業務範囲を細部に至るまですり合わせておく必要があります。

事前に案件の相場を確認しておく

WordPressでフリーランスを始めるなら、案件相場の確認が不可欠です。相場を知っておかないと、割に合わない仕事を受注してしまうケースがあるからです。

全てのクライアントが、WordPress案件の相場を知っているわけではありません。そのためクライアントにそのつもりはなくても、労力と報酬が見合っていない案件を発注している可能性があります。

案件の相場を知っておけば、クライアントとの交渉で買い叩かれそうになっても、相場を盾に身を守れます。労力に見合わない仕事の受注は、相応な報酬が得られないだけでなく、フリーランスとして消耗する原因となるため注意が必要です。

まとめ

WordPressを使ったWebサイトの制作代行や基本テーマのカスタマイズは、今後も高い需要が見込まれる仕事です。

しかし案件が豊富だからといって、それがそのまま報酬の高さに直結するわけではありません。WordPress案件で安定した収入を得るには、HTMLやCSSなどWordPress以外の知識を身に付ける必要があります。

スキルアップを怠らず、クラウドソーシングやエージェントを活用して地道に実績を積み重ねていけば、WordPressの分野で活躍するフリーランスになる道が開けるでしょう。

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