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Copilot Fusionとは:仕組みと料金・求人動向

公開
執筆者: Offers Magazine 編集部・株式会社overflow
Copilot Fusionとは:仕組みと料金・求人動向

GitHub は2026年10月28日(米国時間)、GitHub Copilot の新しい機能「Copilot Fusion」を正式に提供しました。利用者はモデルを1つずつ選ぶ代わりに Copilot Fusion とエフォート(どこまで手間をかけるか)を選び、どのモデルをどう組み合わせるかは Copilot がタスクごとに決めます。

開発者にとって変わるのは、モデルを選ぶ手間よりも、どの作業にどれだけのコストと確認をかけるかを自分で決める場面が増えることです。

Offers に掲載された正社員求人でも、GitHub Copilot を挙げる求人の7割を超える求人が、Claude Code や Cursor などのほかのツールを併せて書いています。転職で問われやすいのは、特定のツールを使えることより、ツールやモデルを作業に合わせて使い分け、出力をどう確かめてきたかを説明できることです。

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執筆者

株式会社overflow

Offers Magazine 編集部

Offers Magazine 編集部は、株式会社overflow が運営する転職サービス Offers の編集チームです。エンジニア・PdM・AI人材のキャリア・年収・転職活動に役立つ情報を届けています。

Copilot Fusion の定義と手動選択との違い

Copilot Fusion は、GitHub Copilot のモデル選択の欄で選ぶ「モデルを振り分けて協調させる仕組み」です。GitHub の説明では、Copilot Fusion を選んだ時点で特定のモデルを選んだことにはならず、プロンプトごとにどのモデルを使い、複数のモデルをどう組み合わせるかを Copilot が決めます(GitHub Changelog「Route and orchestrate models with GitHub Copilot Fusion」・2026年10月28日)。

これまでの GitHub Copilot では、難しいタスクには推論の強いモデル、軽い修正には速いモデル、というように利用者がモデルを切り替えていました。Copilot Fusion はこの切り替えを Copilot 側に任せ、利用者はエフォートだけを選ぶ形です。

Copilot Fusion は、研究プレビューとして提供されていた Project HydraFusion の複数モデルの協調と、Copilot の自動のモデル選択(auto model selection)を1つにまとめたものだと GitHub は説明しています。研究プレビューで auto や HydraFusion を選んでいた利用者の設定は、対応する Copilot Fusion のエフォートへ自動で移ります。

GitHub のドキュメントは、Copilot Fusion がモデルの空き状況やシステムの状態も見て振り分け先を選ぶこと、使うモデルの範囲は新しいモデルの登場や GitHub の評価に合わせて変わることも書いています(GitHub Docs「About GitHub Copilot Fusion」)。

Copilot Fusion の3つの実行パターン

Copilot Fusion は、タスクの中身とエフォートに応じて、Single・Cascade・Critique の3つの実行パターンから1つを選びます。パターンはプロンプトごとに選ばれるため、同じセッションの中でも、最初の依頼は Single、続く依頼は Critique のように変わることがあります。

実行パターン

動き方

Single

1つのモデルがタスクを仕上げる

Cascade

軽いモデルが下書きを作り、判定役が下書きを受け入れるか、より強いモデルに引き継ぐかを決める

Critique

1つのモデルが下書きを作り、複数のモデルが並行して批評する。批評をまとめ、最初のモデルが下書きを直す

(GitHub Docs「About GitHub Copilot Fusion」・2026年11月6日確認)

ドキュメントによると、Copilot Fusion がモデルの呼び出しを足すのはタスクが必要とするときだけです。単純なタスクで、要らないレビューのために待ったり AI クレジットを使ったりすることはありません。

その一方で、Cascade と Critique はレビューのためのモデル呼び出しを含むため、Single より時間がかかります。作業中は各ステップと使っているモデルを画面で追え、回答の下に出るエフォート名にカーソルを合わせると、使われたモデルの一覧を見られます。途中の下書きは直されたり捨てられたりするので、画面に残るのは最後の回答だけです。

エフォートの種類と使えるプラン

Copilot Fusion のエフォートは、利用者が選べる Fusion Standard・Fusion High・Fusion Max の3つと、選べない Fusion Fast の計4つです。Standard は全プランで使え、High と Max は Copilot Pro+・Max・Business・Enterprise の各プランで使えます。

エフォート

優先すること

向いている作業

使えるプラン

Fusion Standard

コスト・品質・待ち時間のバランス

日常の作業。タスクごとに1つのモデルを選ぶ

全プラン(Free・Student・Pro・Pro+・Max・Business・Enterprise)

Fusion High

複数モデルの協調と、ほどほどのトークンの節約

複雑なバグの修正や複数ファイルにまたがる変更など、範囲の決まった重めのコーディング

Pro+・Max・Business・Enterprise

Fusion Max

最も高い能力(トークンの効率も見る)

最も深い推論と念入りな分析が要る作業

Pro+・Max・Business・Enterprise

Fusion Fast

速いモデルが要る場面だけ

利用者は選べない。Visual Studio Code のインラインチャットだけで使われる

全プラン

(GitHub Docs「About GitHub Copilot Fusion」・2026年11月6日確認)

モデル選択の欄に Fusion Max が出ないときは、Fusion Max に要るモデルのどれかが無効になっている可能性があると、ドキュメントは案内しています。会社の管理者がモデルを絞っている環境では、使えるエフォートが個人の契約と同じとは限りません。

Copilot Fusion の料金はモデルごとの標準料金

Copilot Fusion そのものに別の料金はかからず、Copilot Fusion が使ったモデルごとに、各モデルの標準の料金で課金されます。2026年11月30日までは、有料の Copilot プランの利用者が Copilot Fusion を使うと、モデルの費用が30%割り引かれます(GitHub Docs「About GitHub Copilot Fusion」)。

Fusion Standard より多くの AI クレジットを使う場合があるのは、Fusion High と Fusion Max が1つのタスクに複数のモデルを使うことがあるためです。モデルごとの単価は、GitHub の「Models and pricing for GitHub Copilot」のページで確かめられます。

費用を抑える仕組みは2つです。1つは、主な会話をできるだけ同じモデルで続けて、キャッシュされたトークンを活かすことです。もう1つとして、レビュー役などの補助のモデルには必要なコンテキストだけが渡されます。

GitHub が示した性能の数字と、その読み方

GitHub の発表によると、Artificial Analysis の Coding Agent Index で Copilot Fusion Max は60を記録し、Claude Code with Opus 5.5 Max との差は2ポイント以内でした。タスクあたりの平均の API(Application Programming Interface)費用とトークンの量は約半分、タスクあたりの時間は約40%短かったとしています(GitHub Changelog「Route and orchestrate models with GitHub Copilot Fusion」)。

この数字は、GitHub が自社の発表で示した特定のベンチマークの値です。手元のコードベース、使っている言語、レビューの基準が違えば、費用も仕上がりも変わります。

チームで導入を考えるときは、普段のタスクを数件選び、Fusion Standard と自分で選んだモデルの両方で、手直しの量と AI クレジットの消費を見比べるのが確実です。

Copilot Fusion を使える環境と使い始める手順

Copilot Fusion は、すべての Copilot プランで、Visual Studio Code・GitHub Copilot app・GitHub Copilot CLI(Command Line Interface 版)・JetBrains の IDE(統合開発環境)から使えます。GitHub は、ほかのクライアントにも順に広げるとしています。

使い始める手順は3つです。

  1. 使っているクライアント(Visual Studio Code・GitHub Copilot app・Copilot CLI・JetBrains の IDE)を最新のバージョンに更新する
  2. モデル選択の欄を開き、Copilot Fusion を選ぶ
  3. エフォート(Fusion Standard・Fusion High・Fusion Max)を選ぶ

手元の端末で動かすモデルを Copilot Fusion に使わせる機能も、2026年10月28日に experimental preview として出ました(GitHub Changelog「GitHub Copilot Fusion now supports selection of local models」)。

ドキュメントによると、Microsoft AI(MAI)のモデル MAI Code 1.1 Flash(Windows)や Qwen3.8 Flash Next(Copilot CLI・Ollama などで導入)を手元に入れると、Fusion Standard のときに使われることがあります。使うには、GitHub Copilot app の設定で「Local model auto routing」をオンにするか、Copilot CLI を --experimental を付けて起動するのが条件です。

管理者が Copilot Fusion で設定できること

会社で GitHub Copilot を使っている場合、Copilot Fusion が使うモデルは、エンタープライズと組織のモデルのポリシーで有効になっているものに限られます。Enterprise の管理者は、Copilot Fusion が選ぶモデルの一覧を見て、特定のモデルを Copilot Fusion からだけ外すことができ、ほかの使い方でのそのモデルは止めずに済みます(GitHub Changelog「Route and orchestrate models with GitHub Copilot Fusion」)。

管理者は、Enterprise managed settings で、どのエフォートの Copilot Fusion でも利用者の既定のモデルとして設定できます。データの保管場所を限るポリシーや FedRAMP に準拠したモデルに限るポリシーで外れたモデル、プランで使えないモデルも、Copilot Fusion は使いません。

使えるモデルが1つも無い場合は、モデル選択の欄に Copilot Fusion が表示されません。

Copilot Fusion を使うときに確かめる3つの点

Copilot Fusion を仕事で使うときは、ドキュメントに書かれた制約のうち、次の3つを先に押さえておくと手戻りを減らせます(GitHub Docs「About GitHub Copilot Fusion」)。

捨てられた下書きの変更はワークスペースに残る

Copilot Fusion が途中の下書きを捨てても、その下書きがワークスペースに加えたファイルの変更は自動では元に戻りません。コミットの前に差分を全部見て、意図しない変更が混ざっていないかを確かめます。

サブエージェントとは別に動く

Copilot Fusion はサブエージェントとは別に動き、サブエージェントを起動しません。作業の一部を特定のモデルに任せたいときは、ドキュメントが案内するとおり、そのモデルを使うカスタムエージェントを作って、プロンプトで指名する方法があります。

コンテキストの上限は使うモデルの中で最も小さいもの

Copilot Fusion は自分のコンテキストウィンドウを持たず、各ステップはそのステップを動かすモデルの上限の中で動きます。画面に出るコンテキストウィンドウの大きさは、使うモデルのうち最も小さい上限を基にした控えめな値です。大きなリポジトリをまとめて読ませる作業では、この値を目安に渡す範囲を決めます。

Offers の求人に見る Copilot と他ツール併記

Offers に掲載された2026年公開の正社員求人のうち、GitHub Copilot を開発で使うツールとして挙げる求人は10.9%でした(Offers(株式会社overflow)調べ・他社の求人をまとめて載せる2アカウントを除いた正社員求人 n=497・2026年1月〜10月22日公開)。

この54件のうち40件(74.1%)は、Claude Code・Cursor・Codex・Devin のいずれかも併せて挙げています。会社の数で見ても、GitHub Copilot を挙げる28社のうち20社がほかのツールも書いていました(Offers(株式会社overflow)調べ・他社の求人をまとめて載せる2アカウントを除いた、GitHub Copilot の名前を挙げる正社員求人 n=54・2026年1月〜10月22日公開)。

GitHub Copilot と併せて挙がるツール

求人の件数(n=54・重複あり)

Cursor

31件

Claude Code

24件

Devin

20件

Codex

9件

求人の書き方には、開発環境の欄に「AI: Cursor, Devin, GitHub Copilot」のように使えるツールを並べるものと、歓迎条件に「GitHub Copilot、Cursor、Claude Code 等を日常的に活用した開発経験」のように複数のツールを例に挙げるものがあります。多くの会社が1つのツールに絞らず、作業に合わせて複数のツールを使い分ける前提で求人を書いていることが分かります。

開発者の側でも、Stack Overflow の2026年の開発者調査では、過去1年に使ったコーディングエージェント・アシスタントとして Claude Code を挙げた人が65.5%、GitHub Copilot を挙げた人が58.7%いました(Stack Overflow「2026 Developer Survey」AI・n=12,255)。調査全体の結果と、AI コーディングツールの名前を挙げる求人の年ごとの割合は「2026 Developer Surveyの結果と求人」にまとめています。

求人の本文で開発環境に挙がっているツールは、入社後にどのツールで仕事をするかを事前に知る手がかりです。Offers では、開発環境や歓迎条件まで載った正社員求人を見て、使い慣れたツールと職場の環境が合うかを確かめられます。

Offers AI Harness で求人と年収相場を見る

Offers AI Harness は、株式会社overflow が無料のオープンソース(Apache 2.0)として公開している、AI コーディングエージェント向けのスキルのセットです。Claude Code や Codex CLI から Offers の MCP(Model Context Protocol)サーバーにつなぎ、ターミナルで求人の検索・年収相場の確認・Offers のプロフィールの見直しを行えます(Offers AI Harness・GitHub の README)。

スキル

できること

/offers-job-match

プロフィールのスキル・職種・経験年数から合う求人を検索し、合う点と足りない点を分析する

/offers-career-check

同じスキルの組み合わせの求人から年収相場の下位帯・中央値・上位帯を出し、年収を上げる方向のスキルを提案する

/offers-profile-review

プロフィールの強みと弱み、改善案を示し、承認するとその場で Offers のプロフィールを更新する

スキルはコマンドで呼ぶほか、「自分に合う求人を探して」「年収相場を教えて」のような文で頼んでも動きます。

Claude Code v2.1.275 以上なら、入れ方は次の1行です。

/plugin install offers-ai-harness --marketplace overflow-tm/offers-ai-harness

v2.1.275 より前のバージョンでは、次の2行で入ります。

/plugin marketplace add https://github.com/overflow-tm/offers-ai-harness.git
/plugin install offers-ai-harness@offers-ai-harness

Codex CLI では README の手順でスキルを入れ、~/.codex/config.toml に MCP の接続先を足すと使えます。GitHub CLI を使う場合の入れ方は、README にある gh skills add overflow-tm/offers-ai-harness です。

初回の利用時にはブラウザが開き、Offers のアカウントで認証します。README によると、認証の方式は OAuth 2.1 と PKCE(Proof Key for Code Exchange)の組み合わせで、通信は HTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)で暗号化されます。プロフィールの更新が行われるのは、本人が承認したときだけです。処理した年収・職歴・スキルなどは AI エージェントの会話のコンテキストに入り、その扱いは使っている AI サービスのデータポリシーに従います。Claude Code 自体の利用には、Anthropic のサブスクリプションが別に必要です。

Claude Code のプラグインの入れ方と範囲の選び方は「Claude Code プラグインの入れ方と用途別の一覧」にまとめています。セットアップの3ステップと出力の例は Offers AI Harness のページで見られます。

転職で説明できるようにしておく3つのこと

Copilot Fusion のようにモデルの選び方を任せる機能が出ても、どの作業をどこまで AI に任せ、出力をどう確かめたかを決めるのは開発者です。転職の面談や職務経歴書では、ツールの名前を並べるより、次の3つを具体的な場面で話せるようにしておくと、AI を使った開発の経験が伝わります。

作業ごとのツールとモデルの使い分け

日常の小さな修正、複数ファイルにまたがる変更、設計の検討で、どのツールやエフォートを選んだかと、その理由を書き出しておきます。Offers の求人で GitHub Copilot と Cursor・Claude Code などを並べる会社が多いのは、使い分けを前提にしているためです。

出力の確かめ方

AI が書いたコードを、テスト・差分の確認・レビューでどう確かめたかを説明できるようにします。Copilot Fusion でも、捨てた下書きの変更がワークスペースに残る点はドキュメントが注意しており、コミット前の確認は利用者に残る仕事です。

コストへの目配り

チームで使う場合、AI クレジットの使い方は開発の費用に直結する問題です。重いエフォートを使う作業を決めた、使い方の指針を作った、といった経験があれば、チームの開発を任せられる人として伝わります。

AI を扱う職種の年収の水準を求人と統計で確かめるなら「AIエンジニアの年収|統計と求人で見る相場」が参考になります。Copilot Fusion の料金やプランの条件は変わることがあるため、使う前に GitHub のドキュメントで最新の内容を確かめてください。

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