新しいキャリアの選択肢に!co-meetingが語る「Salesforceエンジニア」の魅力と将来性
(代表取締役CEO)木村 篤彦氏
「Happy Work! Happy Life!」目指すのは、働く社員が楽しく働けるような組織作り
――:まずは、御社の事業について教えてください。
木村氏:弊社は、2014年頃からSalesforceに参入し、AppExchangeアプリである「Calsket」と「MatchingMap」、そして、AppExchangeアプリに関連する開発支援サービス「顧問Salesforceプログラマ」を提供しています。
「Calsket」とは、Salesforce専用のカレンダーアプリです。開発したきっかけは、Salesforceのカレンダー機能を使っている中で、使い勝手の良いカレンダーアプリを開発することが多くのSalesforceユーザーに求められているのではないかと考えたからです。
地図を活用した求人検索やマッチング業務を最適化できる地図アプリサービスである「MatchingMap」についても、人材紹介業に特化した地図アプリが他に存在しなかったことから、そこに課題やニーズを見出して開発しました。
このようなAppExchangeアプリの開発を通して、「Happy Work! Happy Life!」をビジョンに掲げ、お客様はもとより当社の社員が楽しく働ける会社づくりに取り組んでいます。
――:素晴らしいビジョンですね。具体的に、どのような取り組みをされているのでしょうか?
木村氏:社内で働くエンジニアには、気になる技術や知識に取り組む時間を月に1.5日ほど確保し、半年ほどかけ、アウトプットとして「コピペテック」というWebマガジンで記事を公開してもらっています。
具体的には、Webマガジンでチュートリアルを公開、技術書典で本を販売、ハッカソンでWebサービスを作る、といった取り組みを行っており、取り扱った技術はVR/電子工作/機械学習/3Dモデリングなど事業に関係なく多岐に渡っています。
――:聞いているだけで楽しそうですね。実際、取り組みに関する社内の評価はいかがでしょう?
最近の動きでいえば年に2回ほど開かれている「技術書典」というIT関連の技術書やゲームの同人即売会でCSS セレクターをテーマにしたカードゲームを作って売ってみたのですが、これがなかなか好評でした。
また採用関連では「コピペテック」を読んで採用に応募してくるエンジニアもいます。
なぜ Salesforceなのか?AppExchangeアプリ開発の面白さとは
木村氏:まず、AppExchangeとはSalesforce専用のビジネスアプリケーションストアのことです。Salesforce用にカスタマイズされており、様々な業務でSalesforceの拡張を実現することができます。
――:なるほど。Google Playや、App StoreのSalesforce版というイメージですね。具体的に、AppExchangアプリの開発は、どのような点が魅力なのでしょうか。
木村氏:Salesforceは世界中のあらゆる規模の企業で利用されていることから、そこに付帯するサービスであるAppExchangeは、小規模企業でも参入しやすい分野といえるでしょう。
通常、小規模な企業がtoBの製品を売るのはかなり大変で、特に大企業を相手に製品を売るとなると、セキュリティ面を厳しく見られます。
しかし、AppExchangeアプリの場合、すでにSalesforceという土台があり、その中で動くアプリを開発することになります。
そのため、Salesforce自体のセキュリティ機能を有しており、大企業から要求されるようなセキュリティ面の要件をクリアする難易度もそこまで高くないのは大きな魅力ですね。
あとは、自社の営業だけでなく、Salesforce社や他のパートナーの皆様経由での販売にも大変助けられているので、それはありがたいですね。
――:良いサービスを作ることに注力できるのは、すごく良い環境ですね。
木村氏:冒頭にもお話ししましたが、弊社が提供している「Calsket」や「MatchingMap」は、Salesforce自体にサービスが無かったり、課題があると感じたからこそ開発を始めたという経緯があります。このように、ニーズが分かりやすいのも良いところですね。
Salesforceエンジニアの現状と課題について
――:Salesforceエンジニアと他のエンジニアの違いは何なのでしょうか。
木村氏:Salesforceエンジニアとは、Salesforceプラットフォームを使ったシステム開発に特化したエンジニアのことです。
データベースもRDBとは少し異なり、サーバーサイドもApexという独自言語を使用します。フロントエンドはJavaScriptを使いますが、これも独自のフロントエンドフレームワークを持っています。
ただし、最も重要なのはSalesforceが提供する様々な標準機能を活かしてシステム開発を行う必要があることです。
――:Salesforceエンジニアの採用市場における課題について教えてください。
木村氏:Salesforceというプラットフォームの需要と比較してエンジニアの数が圧倒的に足りていない状況があります。
――:それはなぜでしょうか。
木村氏:Salesforceのエンジニアももちろん増え続けていると思うのですが、供給が追い付いていないのかもしれません。AWSやGoogleなどと比べて、あまりオープンなイメージを持たれていないのも原因かと思います。実態が見えにくいこともあって、エンジニアが参入しにくいのではないかと。
――:実際、参入障壁は高いと思われますか?
木村氏:データベースを使ってWebシステムを開発するという全般の知識はそのまま使えますので、Webエンジニアにはそれほど参入障壁は高くはないと思います。
ApexはJavaに似ており習得難易度は低いですし、フロントエンドもReact等のフレームワークの利用経験があれば、すぐに使えると思います。
一番大変なのはSalesforceの標準機能を習得することですが、ここは学習のためのトレーニングコンテンツも豊富にありますので、キャッチアップは可能だと思います。
Salesforce自体にも、学習のためのトレーニングコンテンツも豊富にありますので、そこまで参入障壁は高くないのではないでしょうか。
新しいキャリアの選択肢に。Salesforceエンジニアならではの魅力とは?
――:次に、Salesforceの魅力についてはいかがでしょうか。
木村氏:Salesforce自体が世界的にシェアを伸ばしている状態です。それに対してエンジニアが不足しているので、Salesforceについてある程度キャッチアップできていれば、仕事にはつながりやすいでしょう。
Salesforceというプラットフォームがあるので、インフラ整備などをベンダーがそこまで作り込まなくても良いというのも、エンジニアにとっては利点ですね。
最初にも少し触れましたが、事業規模にかかわらず売れるtoB製品を作れる可能性があるというのも、魅力です。
――:少し答えづらいかもしれないのですが、あまり技術的応用が利かない面もあるのではという意見もあります。Salesforceそのものがなくなってしまった場合などのリスクについてはいかがでしょうか。
木村氏:Salesforceがなくなるかもという懸念ですが、当面は心配しなくて良いでしょう。今のSalesforce自体が右肩上がりに伸びている状態で、日本国内でもどんどん普及率が高まっています。そのような状態なので、そう簡単にSalesforceが無くなるという状況は考えにくいですね。
技術的応用が利かないという観点で言えば、たしかにApexという言語は他ではなかなか使わないため、応用は利きにくいかもしれません。
ただし、それは他の言語にも同じようなことが言えます。製品開発やプロダクトに携わったという経験も外でも生きるので、特にSalesforceエンジニアだから技術的応用が利きにくいということはないでしょう。
むしろ、その独自性は他のエンジニアと差別化する上での大きな強みになるとも考えられます。
――:と、いいますと?
木村氏:エンジニアは需要不足とは言われているものの、それでも一般的なWebエンジニアはたくさんいるので、埋もれやすいし、他のエンジニアと比べられる機会も多いのが現状です。
その点、Salesforceエンジニアであること自体に独自性がありますし、Salesforceも伸びている状況ですので、将来的にはさらに価値が高まる可能性もあるかと。
――:Salesforceエンジニアの需要に対し、供給がますます追いつかなくなるということですね。
木村氏:その通りです。またエンジニアのキャリア面でいえば、Salesforce自体が流行の技術や新しい機能をどんどん取り入れるため、そういった技術に触れる機会が自然と多くなるのも魅力と言えるでしょう。
新しい技術をどんどん吸収したい人にもSalesforceエンジニアはおすすめです。
Salesforceエンジニアの採用も、Offersで。
――:co-meetingさまはOffersも導入いただいており、昨年1名、フロントエンジニアの方を採用いただいていますが、実際に使ってみていかがでしたか?
木村氏:元々エンジニア採用がうまくいっていなかったところに、Offersのサービスを知り「正社員前提の副業採用というのも面白そうだな」と思ったのが、使い始めたきっかけです。
実際に使ってみると、登録しているエンジニアのレベルが高かったのが印象的でした。技術レベルはもちろんですが、スキルアップへの意欲が強いエンジニアが多かったです。
――:それまでの採用活動と比べるとどのような違いがあったのでしょうか。
木村氏:UIの使い勝手が良く、操作がスムーズにできたという感想を持ちました。採用活動で言えば、副業採用ということもあり、面接回数を減らすなど、採用にかかる工数を軽減できた点も良かったです。
――:面接の回数を減らせたのは、最初から優秀な人材からの応募があったのが要因でしょうか。
木村氏:それもありますし、副業という形態もあって正社員よりは気軽に採用ができたのも大きいと思います。まずは副業から入ってもらって、ゆくゆくはフルコミットしてもらうというイメージです。
――:Salesforceエンジニアの採用を進めるにあたって、Offersに期待することは何ですか。
木村氏: 弊社の場合は、Salesforceエンジニアの採用には2パターンあります。
1つ目は、Salesforceのエンジニアを採用し、そこからフロントエンドの知識を身に付けてもらうパターン。
2つ目は、フロントエンドエンジニアを採用し、Salesforceの知識を身に付けてもらうパターンです。2つ目のケースについては、他社と比較してフロントエンドの比重が大きく、Vue.jsを使用している弊社だからこそ成立しているとも言えるでしょう。
今のところ、後者の“育てる”パターンが多いですが、将来的には優秀な人材が集まるOffersで、前者のパターンである Salesforceエンジニア自体の採用も進めていければいいなと考えています。
――:ありがとうございました。