導入事例

Offersを導入、ご活用いただいている企業様をご紹介します。

エンジニアとの接点を増やし続けたい。SmartHRが採用活動で大事にしているシンプルなこと

株式会社SmartHR
菅野 和秋氏

全方位にアンテナを張り、総力戦で採用にコミット


ーー:御社では会社全体として採用活動に積極的なイメージがありますが、その中でもエンジニア採用はどのように進めているのでしょうか?

採用チャネルは転職エージェント、転職媒体(とダイレクトリクルーティング)、ホームページからの直接応募、リファラル採用がメインになります。何か特別なことをしているわけではなく、一人でも多くの方に私たちのことを知っていただくべく、各チャネルで丁寧に候補者様とコミュニケーションをさせていただいています。

ーー:タッチポイントを増やすことで、機会損失を防いでいると?

そうですね。会社全体で今年の採用目標は200名以上エンジニアは年間30名以上の採用を計画していますので、候補者様と接点を創出できる場所には、必ずアンテナを張るようにしています。

ーー:採用チャネルが多いと、採用担当の負担も大きくなるのではないでしょうか?

そこは組織体制を整えることでカバーしています。採用チームの体制としては、リクルーターコーディネーターに役割が分かれていて、リクルーターである私がエンジニア採用戦略やSmartHRとの出会い方の設計・運用を担い、候補者様との接点を作り出していきます。

一方のコーディネーターは応募から内定承諾までの候補者体験の向上を担っており、チーム全体で採用活動を推進しています。内定承諾後〜入社〜入社後のオンボーディングなどのフォローを組織人事が担当します。

採用チーム1人当たりのリソースには限界があるので、チーム内外とも連携し、採用活動していることもSmartHRの特徴かもしれません。



ーー:ちなみに、エンジニア採用は「正社員」採用がメインなのでしょうか?

正社員だけでなく、業務委託の採用活動もしています。ただ開発体制の影響もありまして、業務委託の方も正社員と同様の稼働時間を条件とさせていただいています。ちなみに開発組織は現時点で合計約70名以上の組織となっており、9割以上(※1)が正社員です。
(※1)2021/11/01現在、75名中70名が正社員

新たなエンジニアとの接点を求めてOffersへ


ーー:Offersを導入した背景とかきっかけを教えてください。

冒頭でも少しお話しましたが、会社全体では年間200名以上規模の採用を計画しており、エンジニア採用は年間30名規模。向こう数年、採用ボリュームは大きく変わらない予定です。このような背景からも、当社では採用に関する情報も多く発信しており、転職市場においても私たちのプレゼンスをどんどん高めていきたいと考えています。

ただ広範囲に情報発信を行う一方で、SmartHRのことを知っていただきたい候補者様の方に、適切な場所で、必要な情報が届いているのかも常に考え続けていく必要もあります。

そのため、より多くのエンジニアに出会える場所はどこかと考えたとき、その最適解のひとつがOffersでした。Offersには経験豊富なエンジニアが副業をフックに多数登録しており、今まで出会えなかったエンジニアにもSmartHRのことを知っていただけるのではと考えました。ですので、大規模なリード獲得が目的というよりは、私たちの採用ターゲットとなる候補者様の方とコミュニケーションを適切にとりたいと考えたのがOffers導入の理由です。

ーー:はじめにOffersの6ヶ月プランを契約いただき、その期間は残念ながら採用人数はゼロでした。その後、12ヶ月に契約更新していただいた経緯もあります。契約更新いただいた理由について教えていただけますか?

当初の契約期間でも最終選考まで進んで頂いた候補者様は複数いらっしゃいましたし、Offersでしっかりと成果を出せる手応えは感じていました。ただ、最初の契約期間で私たちがしっかりと運用ができたかというと、残念ながらそうではなかったので、改めて1年間しっかりと運用をしようと考えました。更新後は、こまめに候補者様の方へアプローチを行い、まずはサーバサイドエンジニアの正社員採用に成功できました。

バリューにマッチしたエンジニアの採用に成功!


ーー:最初から正社員前提でのアプローチだったのでしょうか?

はい、Offersではユーザープロフィールに転職意欲も記載されているので、それらを確認しつつアプローチさせていただきました。今回採用させていただいた方は、to Cサービスのバックエンドやインフラを主に担当されている方で、スキルや経験はもちろん、プロダクト開発に向き合う姿勢が私たちとマッチしました。

ーー:採用の決め手は何だったのでしょうか?

当社のバリュー、特に「自律駆動」にフィットする点です。SmartHRは「100の問題を100人で1問ずつ解く組織」を目指しています。そのために、情報をオープンにし、フラットな状態をキープしています。

「ひとりひとりが指示を待つのではなく、みずから解くべき問題を見つけ出す。そして、自分で判断し、主体的に行動を起こしていこう。」という考え方にマッチする部分が大きかったです。

引用:https://smarthr.co.jp/about/


ーー:御社に転職するエンジニアに共通するスキルや経歴などはあるのでしょうか?

思考としては「ユーザーのために、もの作りをしたい」という方です。スキルはインターネット系のtoB/toCのWebサービスや業務系システムを開発する会社において、企画・設計・開発・運用の一連の開発経験がある方ですね。

会社の規模は関係ありません。いわゆるメガベンチャー出身の方もいますし、スタートアップ企業からジョインいただいた方もいらっしゃいます。今回採用できた方は事業会社出身ですが、SIer出身の方もいらっしゃいます。

ーー:Offersを実際に使ってみて、UI/UXなどはいかがでしたか?

まず全体的にはUIは洗練されていて見やすい印象を受けました。そのうえで、「オファー」「気になる」「更新依頼」と温度感の異なるアプローチ手段があるのがいいですね!

ライトに「気になる」みたいな感じでオファーを出すことのできるのは、双方向のコミュニケーションが促進できるので、エンジニアの採用にもすごく合っていると感じました。Slack連携機能などで、リアルタイムなアプローチができることも採用担当としては嬉しいポイントですね。

情報は全てOPENに! 候補者が応募前に判断できる状態を維持


ーー:今回採用された方も、「バリューフィット」が決め手と伺いました。候補者様とのマッチング(バリューフィット)精度を高めるために何か工夫はされているのでしょうか?

すべてのポジション共通なのですが、当社のサービスミッションである「社会の非合理を、ハックする。」や、SmartHRのバリュー(価値観)、企業文化として大事に設定している「オープン」「フラット」「遊び心」などに共感して入社いただけるかを丁寧なコミュニケーションを心がけています。

まずは社外にお見せできるものは積極的に発信していこう、という考えのもと、Speaker Deckに会社の沿革や組織体制、働く環境や社風などを全て網羅した「会社紹介資料」を一般公開しています。


引用:https://speakerdeck.com/miyasho88/we-are-hiring


その他、エンジニア採用ページの他、社内報、弊社宮田のブログなどもこちらのページ(https://speakerdeck.com/miyasho88/we-are-hiring)からアクセスできるようにしています。
エンジニア採用ページでは、開発体制やチーム構成などもわかりやすくまとまっていますね!

https://hello-world.SmartHR.co.jp/

そうですね。これらの公開情報を見て、候補者様ががSmartHRと合うかどうかを感じたり、判断できる環境づくりを常に意識しています。

どういう会社なのかなって思ったときに「すぐ見ることができる」状態を常に作り出しておくのは、採用マーケティングの観点からも重要だと思います。

ーー:多くのエンジニアにリーチし続けていくからこそ、採用組織の体制構築も大事だが、面談前から均等に情報提供できる場も重要ということですね。

そうですね、本当に何か特別なことをするわけではなく、採用活動において当たり前のことを当たり前に実行すること。候補者様の目線にも立ちつつ、SmartHRをいかに知ってもらい、好きになっていただけるかが大事だと思います。

ーー:では、面談時は何か工夫はあるのでしょうか?

エンジニア採用では、選考の前にエンジニアメンバーとのカジュアル面談を必須にしています。開発体制の話や、候補者様本人が知りたいこと・気になることなどにお答えし、その後の応募判断をいただくために必要な情報提供をしてます。

ーー:なるほど、その際に候補者様にだけ見せる資料などはあるのでしょうか?

候補者様の方だけにお見せする資料はなく、公開している情報を私から改めて説明させていただいています。公開している資料は多岐にわたり、会社説明のスライドだけでも70枚以上になります。私たちがどういう会社なのかを、要点のみ10分〜20分ほどでお話しさせていただくイメージですね。

ーー:例えば御社のどこに興味を持つ人が多いのでしょうか?

2つあります。1つ目は「プロダクト開発の文化」です。SmartHRは、人事・労務に関する手続きの効率化を目指すSaaSサービスです。雇用契約書や給与明細、行政への電子申請など、人事・労務を幅広くカバーしており、現在は約4万社にご登録いただいていますが、実はまだ市場の約1%にしか普及していません。

今後もシェアを拡大させていくには、スピーディーに機能を進化させつつ、その価値を素早く市場へ届けていくことが求められます。「早く作って早く届ける。」ために意思決定が早い組織体制を作り、品質を落とさずに市場に提供できる体制を当社が整えようとしている点は、候補者様に興味を持っていただいています。

2つ目は、社内の風通しといいますか、エンジニア一人ひとりの「納得感」です。ビジネスサイドとエンジニアサイドがオープンな場で対等に話し合い、皆で合意しながら進める「もの作り」を大切にしています。お客さまの方へ目線を合わせて「もの作り」がすぐできる組織であること、そして納得度が高い意思決定をしていること。このあたりに共感していただいている方が多いと思います。



ーー:御社の働き方についても教えてください。リモートワークの浸透など、コロナ前と比べて私たちの働き方は大きな変化を迎えました。御社では今後どのような働き方をされていくのでしょうか?

2021年7月1日に、SmartHRでは「新しい働き方」(https://shanaiho.SmartHR.co.jp/n/nc77ff13bdb46) を発表し、2022年3月までは全社員がフルリモートを選択できるようになっています。

今回の制度変更の特徴は、グループによって制度をわけたことです。エンジニアなどのプロダクトサイドは「今後もオフィス出社指定をしない」となり、「フルリモートOK」になりました。これにより、国内だったらどこに住んでいても働けるようになっています。

今後も「今できる最善の選択は何か?」を組織の中での対話を通して、状況に合わせて見直しをしていければと思っています。

採用視点でいうと、媒体のスカウト検索で「希望勤務地:東京」などと設定することもなくなります。これによって、エンジニア採用のチャネルを増やしていけば、必然的にリーチできるエンジニアの数は広がっていきます。採用に関してポジティブな方向に進んでいくと考えております。

人事・労務だけでなく、新たな領域にも展開


ーー:最後に、SmartHRの今後のビジネス展開について教えてください。

事業の軸となる「SmartHR本体」の機能開発に引き続き注力していきますが、さらに第二、第三の柱の準備を進めています。

その一つが、「人材マネジメント」です。「SmartHR本体」は従業員情報がストックされるプロダクトですので、従業員DBを活かすことができ、さらに強化できる領域がこの人材マネジメントです。ここに各従業員の等級や評価、報酬、エンゲージメントなどのデータを追加し、活用しやすくすることで、ユーザーに新しい価値を提供できると考えています。

そしてもう一つが、「プラットフォーム化構想」です。「SmartHR本体」は完全内製で開発しており、登録社数は4万社を超えています。それに伴って導入企業からは様々なニーズが顕在化されはじめ、今後は自社内だけではニーズに対応しきれなくなる可能性もあります。

さらに「SmartHR本体」はSaaSなので、個別カスタマイズの難しさもあります。そこで、外部ベンダーが参入できるプラットフォームにし、一つひとつの機能をサードパーティが拡張していく状態にすることで、個別のニーズにも対応できると考えています。このあたりはまだまだチャレンジングな面が大きいですが、シリーズDの調達を経て、歴史に名を残すような、プロダクトをつくり続けていければと思います。

詳しくはこちらの記事でエンジニアリーダー陣がインタビューに答えていますので、こちらもぜひご覧ください。

https://tech.SmartHR.jp/entry/2021/06/10/115518

ーー:ありがとうございました!

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