OffersのRPOプランで開発組織をゼロから立ち上げ!ディープテック領域のシード企業が8名の採用に成功した背景
(Founder & CEO)三井 正義氏
優秀な副業エンジニアを採用するなら、Offers一択だった
ーー:Offersは2023年2月に導入いただいております。まずは導入のきっかけから教えてください。
三井氏:開発組織の立ち上げに伴い、エンジニア採用を強化していくために導入しました。弊社は2019年の創業以来、取締役3名だけで会社運営をしてきたのですが、2022年12月のシード資金調達を機にエンジニア採用を積極的に行うことで、事業のアクセルをさらに踏んでいく意思決定をした背景があります。
ただこれまで一度も採用活動をしたことがありませんでした。そこで優秀なエンジニアを採用する方法について投資先のVCに相談したところ、ハイクラスなエンジニアを副業として採用できるOffersを紹介していただいたのが導入のきっかけです。
ーー:いきなり正社員採用ではなく、まずは副業採用が前提にあったのでしょうか?
三井氏:そうですね。私の友人のエンジニアや、弊社が採用したいと思ってる優秀なエンジニアの方々にお話を聞くと、そもそも一般的な求人サイトに彼らは登録していないことが分りました。以前から私も優秀なエンジニアは求人媒体で出会えない感覚を持っていましたし、その話はとても納得感がありましたね。
一方で、副業を経て転職していく人が私の周りに2〜3人おり、これが今後の「当たり前の働き方」になっていくと感じています。企業と人のミスマッチを防げるメリットがありますし、弊社としても一定期間は必ず副業として伴走いただく期間を設けようとしていました。
ーー:今回はOffersのRPO(Recruitment Process Outsourcing)プランも一緒にお申し込みいただきました。サービスを導入した背景や目的を教えていただけますか?
三井氏:採用活動における「ノウハウ」と「リソース」を補完するためです。弊社には一連の採用プロセスにおける具体的な知見がなく、どうやってスクリーニングするか、どうやって候補者とコミュニケーションを図るか、どうやってオファーレター出せばいいのかなど、採用ノウハウの基盤を弊社にインストールする必要がありました。
さらに、弊社はまだ取締役3名だけのスタートアップ会社です。Offersという媒体を運用していくにあたり、当然ながらそこに時間を割く必要が出てきます。
採用活動は最重要課題である認識ですが、本業の開発や営業活動、さらに投資家とのコミュニケーションなど、やらねばいけないことは多岐にわたります。ですから、現実的に採用活動に対してリソースが潤沢にあるわけではありませんでした。
このような背景もあり、エンジニア採用やOffersという媒体を熟知しているプロの方々に入ってきてもらいたく、RPOプランもOffersとセットで申し込みさせていただきました。
RPOプランによって採用ノウハウとリソースを補完!
ーー:OffersのRPOプランに関して、率直にいかがでしたか?
三井氏:Offersを開始して翌月にすぐ1人目が採用でき、最終的に8名の優秀なエンジニアを短期間で採用できました。一連の流れを振り返ると、RPOプランに対してとても高い価値を感じています。本当に申し込んで良かったです!
ーー:具体的にはどのように進めていかれたのでしょうか?
三井氏:まずは私からOffersの皆さんに対し、事業の方向性や理想の組織のイメージなどをお伝えし、そこからどんな職種名でどんな人材を、どんな順番で何名採用していくかなどを一つ一つを整理しながら一緒に進めていきました。
ーー:単なる「配信代行」などではなく、採用戦略を共に作るような感覚でしょうか?
三井氏:そうですね。年間の開発スケジュールなどのイメージはあるのですが、それを実現するために必要なチーム構成を設計したり、個々に必要なスキルや人物像を言語化するのは別の職能だと思っているのですが、ちょうど私に無かった部分を補完してくださったのでとても助かりました。
実は当初はフロント、バックエンド、インフラ全てが網羅的にできるフルスタックエンジニア数名を採用したいと考えていたのですが、Offersに相談したところ、採用の難易度やリードタイム、今後の組織形成を整理した結果、それぞれの専門性に特化したエンジニアを複数名採用していく方針に切り替えた経緯もあります。
ーー:8名採用にはそのような経緯もあったのですね。
三井氏:職種名に関してもトレンドに合わせて表現を変えていただいたり、求人票(JobDescription)や、スカウトの書き方などもいろいろ教えていただきました。
スカウト文面は初期段階からある程度テンプレートができたので、Slackでちょっとコメントするぐらいの感覚でノーストレスで運用できました。「ここをもっと候補者に伝えた方がいい」などの提案もいただくなど、たくさんのサポートがあったからスタートダッシュで採用成功できたと思います。オファー承諾率もOffers全体の平均より高かったようです。
また、5名採用決定したタイミングでオンボーディング工数に圧迫されるようになるので、そのタイミングでPdM採用を提案いただきました。こちらもすぐに採用することができ、社内のドキュメンテーションやオンボーディング周りのオペレーション整理なども一気に進んでいます。
ーー:かなり貢献できたようですね。
三井氏:めちゃくちゃ貢献してもらってますね! スタートアップ企業がゼロから開発組織を作っていくプロセスを、まさにOffersに代行していただいた感覚があります。エンジニア採用の仕組みや社内の採用フローなどは全部、OffersのCSに作ってもらったと言っても過言ではありません。
Offers導入後のわずか数ヶ月で開発体制も整い、同時に事業をスケールさせていく準備も一気に進めていただきました。
テックリードクラスを短期間で8名採用!
ーー:採用できたエンジニアについて教えてください。
三井氏:いわゆるテックリードクラスのエンジニアを複数名採用することができました。結果的に、誰もが知る国内有数の大規模系サービスのバックエンドとインフラ開発を経験してきたエンジニアが集まっており、非常に満足しています!
ジョイン後は自律的にアクションを起こしてくれますし、現在はPRD(プロダクト要求仕様書)に沿ってスケーラブルにシステムが動くような状態を皆で目指しています。
ーー:テックリードの方をメインに探されたのでしょうか?
三井氏:全くそんなことはなくて。開発のご経験やGitHubにあるコードなどでスクリーニングをかけて、面談ではざっくばらんに僕たちの事業のこと、分散型ID・IoT・暗号プロトコルなどのテクノロジーについて紹介して、盛り上がった方を中心に採用していたら、結果的にこうなりました。
普通にスクリーニングしただけでもテックリードクラスのエンジニアが見つかるので、そこはOffersという媒体の大きな特徴かもしれませんね。
ーー:採用された方はフルリモートで稼働されているのでしょうか?もしその場合「やりにくさ」はありませんか?
三井氏:エンジニアは全員フルリモートで稼働していますが、やりにくさは全くありませんよ。
その理由のひとつに、皆さんドキュメンテーションスキルがとても高いことがあると思います。本当に読みやすくて綺麗なんです。本業を通じてドキュメント文化が根付いている人たちなので、非同期と同期のコミュニケーションの区別が鋭いのだと思います。
ちなみに週に1回は7人〜8人で集まって、進捗報告を行っています。そこで困ってることなどを共有し合っています。
ーー:業務の依頼はどのように行っているのですか。イシューベースで渡しているのでしょうか?
三井氏:私がPRDを作成し、その後のチケットへ落とし込む段階からお任せしています。本当はもっと具体的に課題に落とし込んでから依頼したいと思うものの、弊社はまだまだ少数の会社ですのでそこまで手が回りません。
直近ではPdMの方にもジョインいただいたので、チケットの作成やタスク管理など、組織としてきちんと開発が進むような体制に整備していければと考えています。
ーー:採用は今後も続けていかれるのでしょうか?
三井氏:そうですね!人が増えても開発がうまく進む仕組みや体制も作れていると思うので、引き続き採用を強化し、開発スピードを早めていきたいと思います。
ーー:まさにOffersで開発組織を作っていくと!
三井氏:はい、実際そうなってますね。 もうOffers以外の選択肢が思い浮かびません。
「インフラ革命」を起こす組織を作りたい
ーー:今回採用されたエンジニアの皆さんが「御社を選んだ理由」はどのあたりにあるのでしょうか?面談で何か工夫されているのでしょうか?
三井氏:特に工夫はなく、シンプルに弊社の「インフラを革命したい」という大きなビジョンを面談ではお伝えしていました。面談では我々の事業の取り組みであったり今後の展望などもお伝えし、そこに共感いただいた方をお迎えしています。
ーー:なるほど。改めて御社の事業や今後の展望について簡単に教えていただけますか?
三井氏:まずマーケットの話からすると、産業やビル、医療、航空宇宙など各産業におけるIoT(Internet of Things)の数は爆発的に増えており、2018年にモバイルの数を超えて、2035年には累計で1兆個ものデバイスがインターネットに繋がると言われてます。
たった10年で、人間よりも賢い計算機が、地球上のあらゆる場所に1兆個存在し、インターネットに繋がっていきます。今後ますます、デバイスやデータの信頼性を確保するテクノロジーが重要になっていきます。
実際にIoTデバイスを狙ったセキュリティ脅威は常態化しており、なりすまし、データ漏えい、不正アクセスなどのインシデントが絶えず発生しています。このことがIoTを活用したDX/GXの大きな障壁となっています。
では、これをどうやって解決するか。我々の答えはインターネットに新しいルールを作ることです。2019年にWeb国際標準化団体(W3C、DIF)に加盟し、世界的企業ともディスカッションを重ねながら分散型IDの標準化を推進してきました。
ーー:国際基準でのルール整備から始められてきたのですね。自社プロダクトの「NodeX(ノード・クロス)」についても教えてください。
三井氏:インターネット自体のインフラをアップデートして、それを誰もが簡単に使えるようなサービスを作ることが「NodeX」のコンセプトです。インターネットの仕組みは誰もが専門家ではないので、簡単にデバイスに入れたり、クラウドに繋げる仕組みをSaaSとして提供しようとしているのです。
そして弊社では「分散型ID」という技術を使っているのですが、IoTデバイスだけに特化してこのテクノロジーを採用してる企業は、世界中で我々しかいないというのが一番大きな特徴です。
弊社のCulture Deckにも掲載しておりますが、このユニークネスを武器に、東芝様など各産業のトップティアメーカーと共同プロジェクトを進めています。
ーー:各産業で御社の技術が活かされそうですね!
三井氏:これから広がっていく可能性の話ですと、GX(グリーントランスフォーメーション)や脱炭素社会に向けての市場が今後大きくなっていくと思いますし、その分野において弊社の存在感を発揮できると思います。
特にGXは太陽光発電や風力発電など、クリーンエネルギーへ転換する取り組みを指しますが、現時点では皆さんが働かれているオフィスビルの電力の調達元、いつ・どこで・どれくらい使われているかを可視化している段階です。
このGXが進む先に、エネルギー効率の最適化や、脱炭素に向けた再生エネルギー利用、VPPシステムが可能になると考えています。
そうなると近いうちに、ビルの電力データをインターネットに集約し、AIで需給調整するような未来になります。
そのときに、ビル内にあるデバイスとインターネットをつなぐセキュリティ問題はとても重要になりますし、そこに我々の技術が活きるものと考えています。
ーー:社会貢献性も非常に高いですね!
三井氏:医療に関しても、今後は人口減少問題などもあり、遠隔医療が増えていくことが予想されています。医療デバイスの必要性もますます高まり、不正アクセスなどが発生すると大きな問題にも直結します。その分野でも我々の技術が役に立てると確信しています。
ーー:いろんな産業の変革を支えていく可能性があるのですね。
三井氏:まさにそうです。新しいインフラの仕組みを作り、産業の変革を支えていくことが我々が実現したいことです。世界で先駆けて、しかもモノ作り大国の日本から、IoT とインターネットを繋ぐ仕組みを作っていることに私はやりがいを感じています。
Offers MGRを加えて、開発組織をより盤石に
ーー:7月にOffersおよびRPOプランの契約を更新いただき、その際にOffers MGRを新規導入いただきました。こちらについてもお話を伺えればと思います。
三井氏:理由は2つあります。1つ目は、メンバー間のコミュニケーション量を振り返るためです。特に我々はフルリモート組織ですので、メンバー間の日々のコミュニケーションが円滑にできているかは気になるところです。
さらに今後は新しい業務委託のエンジニアが続々と加わった際、業務委託と正社員が混ざった組織マネジメントに対して漠然とした不安もあり、Offers MGRのコミュニケーション量をあらゆる角度から可視化する機能が、まさに弊社にぴったりだと感じました。
2つ目は、先程のコミュニケーションに関連しますが、特定の人物にコミュニケーションが偏っていないかをチェックし、必要に応じて柔軟に組織体制の変更を検討していくためです。
スタートアップはどうしても特定の人物に負荷がかかってしまう場面はありますが、それによって体調を崩すことは残念なこと。Offers MGRの機能でそれが検知できるのではと期待して導入しました。
ーー:今後OffersとOffers MGRを利用して、どのようなことを実現したいのでしょうか?
三井氏:お客様にいち早く製品の価値を届けるためには、開発スピードをもっと早めることが求められますが、並行してそれが実現できる強い組織を作っていく必要もあります。
今の弊社の現状ですと、新しく入っていただいた方には「NodeX」をキャッチアップしていただきつつ、足元の開発スケジュールに沿って動いていただいている状態です。そこから何かプラスアルファの価値を生み出していくには、まだ余裕がないのが正直なところです。
そして「今はまだない価値」を皆で創造していくためには、やはり組織体制やコミュニケーションの取り方とか、どういうタイプの人を採用するかなど、組織のイシュー・スポッティングは積極的に取り組むべきだと考えています。
そこを明らかにするのがOffers MGRの役割だと思っていますし、それが発見できた後にOffersで使って採用活動をしていければと思います。
ーー:ありがとうございます。今後はOffersとOffers MGRで御社の採用と組織運営の支援をさせていただければと思います。
三井氏:よろしくお願いします。我々みたいな数人のディープテックのスタートアップが、採用活動を通じて開発組織の立ち上げを行う場合は、Offersだけでなく、RPOプランとセットで活用することが1つの解決策だと思います。
これはお世辞ではなく本当にそう思いますし、Offers+RPOプランは本当にいいサービスだと思います。
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