エンジニアの副業にはどんな案件がある?

まず、実際の案件を見てみましょう。
Offersにある案件例
当サイトで運営している副業・複業エンジニア/デザイナーのためのサービス「Offers」。Offersはエージェントサービス・ SESとは異なり、事業会社/制作会社の方から直接オファーをもらう形でのマッチングサービスです。下記はOffersでのエンジニア向けの副業案件の一部です。
事業内容 | 業務内容 | 時給・給与レンジ | 開発言語
アーキテクチャの一部 |
飲食系ECサービス | フロントエンド、バックエンド
アプリケーション開発 |
3,500-5,000円 | |
ファッション系ECサービス | フロントエンド、バックエンド
アプリケーション開発 決済システムの開発 |
3,500-5,000円 | |
コスメ系ECサービス | フロントエンド、バックエンド
アプリケーション開発 決済システムの開発 カートシステムのリプレイス業務 |
3,500-5,000円 | |
e-KYCアプリ | フロントエンド、バックエンド、ネイティブ
アプリケーション開発 API実装 |
3,500-5,000円 | |
AR技術活用のAIチャットサービス | アプリケーション開発 | 3,500-5,000円 |
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農業/酪農系SaaS | アプリケーション開発 | 3,500-5,000円 |
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SNS連携での登録後はアピールポイント、経歴などを追加することでオファーが受けられます。履歴書を1から全部書かなくても良いので気軽に副業を開始できます。
▼ 他のエンジニアの副業事情が気になる方はこちら
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エンジニアとして、社会に新しい価値を提供し続けたい。カンカク志甫氏が考える本業と副業のバランス術 (株式会社サイバーエージェント→株式会社カンカク / 副業:株式会社テニテオ))
土日・週1から入れる案件例
「副業・複業を始めたい」と思ったときに本業があるとなかなか稼働時間が取れないので週一からでも案件があればやってみたいというエンジニアの方は多いです。Offersでも登録者の3~4割の方がまずは週一程度から参画したいという希望があります。
- 週1で稼働するパターン:土日いずれかに稼働する、平日夜に2時間稼働し、月〜金曜日で10時間程度(週1営業日程度の稼働時間)
- 案件の内容:新規機能の実装・コーディング、プルリクエストの確認、新しいアーキテクチャの設計と初期開発、管理画面の実装、既存エンジニアへの教育、評価制度設計など
週1日の稼働である場合、コミットできる案件の内容が限られますが、上記のようなものが多いです。週1から始めてみたが、「サービスに愛着が湧いて稼働を増やした」「副業をやっている会社を本業にした」というケースが増えてきています。
週3から入れる案件例
副業・複業で週3から入れる案件も豊富にあります。週3稼働というのはほぼ独立されているエンジニアに限られてきますが、中には土日フルに稼働して平日2−3時間稼働して週3に相当する稼働時間を確保するという方も。本業とのバランスもありますが、週3での副業・複業エンジニアの方の業務内容についてご紹介します。
- 新規機能の実装・コーディング
- 新規プロダクトの実装・コーディング
- 既存機能の機能拡張
- 週次の開発ミーティングへの参加(稼働時間が長いエンジニアには結合したタスクを任せたい企業が多い)
稼働時間が長い場合、機能実装だけでなくプロダクトの内部をより深く見てもらうことができます。また、エンジニアの方の趣向にもよりますが、ビジネスから逆算してどのようにプロダクトができていくか、まで入っていくこともできるので「自分がプロダクトを作り上げている」という実感を持たれる方も多いです。
アジャイル開発をしていて定例のスプリントミーティングをやっている自社メディア・サービスの事業会社は、定例ミーティングには参加してほしいことが多いので、「フルリモートでミーティングもしたくない」というのは現実的ではないので注意が必要です。
1からサービスの開発にジョインして「サービスのグロース・成長まで見ていきたい・深くコミットしたい」という方は稼働時間を増やしてみると良いでしょう。
OffersMagazineを運営する「Offers」は、そんな週1で働きたいエンジニアにも、週3で働きたいエンジニアにもおすすめのサービスです。
Github連携で簡単に登録して副業をスタートしましょう!
ステップ1:エンジニアの副業案件の3つの探し方

では、実際に案件はどうやって探せば良いのか。次の3パターンに分けて、それぞれご説明します。
- 1.積極的に副業したい方
- 2.良い案件があれば副業したい方
- 3.情報集収段階の方
1.クラウドソーシングなどの掲載型サイトで応募する
積極的に副業したいエンジニアの方は下記のような掲載型サイトで探してみましょう。
- 案件掲載サイト
- クラウドソーシング
検索すれば、案件系サイトやクラウドソーシングのサイトはいくつも出てきます。
希望の条件で検索するといくつかの案件が出てくるはずです。
2.Offersなどのオファー型サービスでオファーを受け取る
副業採用サービスには、主に2種類あります。
- エンジニアがプロフィールを登録して、企業担当者がオファーを送るオファー型
- 担当者が案件を掲載して、エンジニアがエントリーする掲載型
ここで、良い案件があれば副業したいエンジニアの方におすすめしたいのがオファー型のサービスです。
プロフィールを登録しておけば、企業側からオファーが届き、話を聞くか/辞退するかで選べば良い、という簡単なフローで案件に出会うことができます。
副業したいけど案件探しに工数を割くのは避けたい、あるいは、すでに掲載サイトを見たが希望に合う案件が見つからなかった、というエンジニアの方にはぴったりです。
企業担当者が検索しやすいように登録時のプロフィールはできるだけ充実させましょう。
オファー型サービスでは、OffersMagazineを運営する「Offers」が代表的です。ぜひ登録して案件を待ちましょう!
3.ブログ/友人などの自分の資産・リードを活かす
エンジニアにヒアリングすると、特に案件の獲得経路で多いのが知人・友人からの紹介です。また、自分の技術ブログやSNS経由でのオファーが届くこともあります。
自分の持つ人脈やブログ・SNSといった資産を経由することで、効率的に案件を探すことができれば、相手の期待値も調整しやすく効率的ですよね。
すぐに始めたいわけではない場合、このような普段からの積み重ねを意識しておくと、将来的な案件先探しのハードルがぐっと下がります。
次のような点を意識しましょう。
- SNS/ブログ/noteで自分の専門領域について発信
- SNS/ブログ/noteでプロフィール欄に専門領域や副業募集中であることを記載
- 特にブログ/noteの場合はやりたい領域、やりたくない(苦手な)領域を記載しておく
- 友人・知人に副業先を探している旨を伝える
ステップ2:契約時の交渉

良いと思える案件に出会えたら、実際に契約を締結してスタートしましょう!
案件の交渉から進行までは下記のような点に注意して進めましょう。
条件交渉の仕方
副業では実際に自分で交渉して単価・業務範囲を決定する必要があります。
次のような流れで契約まで進めていきます。
- 1:案件詳細・期待される役割についてヒアリング
- 2:週稼働時間や成果についてすり合わせ
- 3:業務詳細に応じて、一般的な単価から増減して提案
これはあくまでも一般的な流れです。
特に、契約の際は期待される役割・想定週稼働時間などを綿密にすり合わせてから行いましょう。単価については、エンジニアの単価の場合、3000〜5000円/時で換算されることが多いです。
また、1番のヒアリングについては、先方のリテラシーに応じて、事前に見積を取っておくことも有効です。例えば、インフラエンジニアがAWS関連でジョインする場合、まずAWSへのアクセス可能にしてもらい、問題点・改善点をMTG時に渡し、業務を決めていくというフローを追加する場合もあります。
実際に副業しているエンジニアは契約時どんなところに悩んでいる?
実際にエンジニアにヒアリングをすると、次のような悩みが多く上がります。
- 請求金額について迷った
- 稼働時間が安定しない
- 規定外の業務が増えててきた
- 仕様などのドキュメントが揃っていない
先程も記載しましたが、請求金額については、3000~5000円程度が相場です。自分の給与を時給換算しつつ、業務内容を加味して提案しましょう。
「稼働時間が安定しない」「規定外の業務が増えてきた」という問題についてはあらかじめ業務範囲を決めておくことで防ぐようにしましょう。例えばフルスタックエンジニアで、もともとはフロントエンドで入っていたのに、バックエンドも任されるようになることがあります。
明らかに業務範囲が変わった場合に、業務量や金額について副業先とスムーズに話し合うために、契約時の業務範囲は明確にしておきましょう。
また、仕様などのドキュメントについても確認できると良いでしょう。ドキュメントなどが整備されているか否かで、初動コストが大幅に変わってしまいます。
ステップ3:エンジニアの案件の進め方
当然、案件によって内情は変わりますが、案件を進めるときは以下に注意しましょう。
- リモートでも十分に機能するようにチャットでのコミュニケーション
- ドキュメント化を常に意識
- 積極的な情報発信や専門領域についてのLTなど、業務外で期待されている役割を意識
- 単価アップの交渉に用いるため成果の言語化
規定外の役割を求められることも
副業でジョインする場合、開発メンバーとしてだけでなく、その分野の専門家として情報発信やアドバイスを期待される場合があります。
例えば、デザイナーのバックグラウンドのあるフロントエンドがデザインについてのレクチャーを行ったり、インフラエンジニアがAWSの最新情報について発信したりなど、専門分野での貢献は副業先での満足度を高める上で意識しておきたいポイントです。
役割の変化には敏感に対応
副業の場合は、案件の引き際が難しいという方もいます。始めた時は、正当性があった役割も、プロジェクトが進むにつれて変化し、やる理由がなくなる場合もあります。
特にスタートアップなどのスピードある対応が求められる環境では、自身の役割は常に変化していくので、敏感にキャッチしましょう。
エンジニアの職種別の副業事情

一口にエンジニアと言っても、副業の内容や特徴は職種によって大きく異なります。
自分の専門領域をまずはチェックしましょう。
フロントエンドエンジニアの場合
フロントエンドエンジニアの案件は豊富にあります。
フロントエンドエンジニアの場合の案件事例をご紹介します。
もっと知りたい人は、現役エンジニアが解説しているこの記事をチェックしましょう!
バックエンドエンジニアの場合
バックエンドエンジニアの副業案件は比較的豊富にあり、特にGoはインフラ環境との相性が多く、採用数が増えているようです。
バックエンドエンジニアの場合の案件事例をご紹介します。
- Go言語を使った開発基盤を整える、ナレッジを共有する
- 採用したアーキテクチャに沿って、開発フロードキュメントをアウトプット
- 選定した技術についてのドキュメントをアウトプット
- CI/CDでのGithub Actionsの導入
- 適切なインフラの選定
- 設計済みインフラのレビュー
もっと知りたい人は、現役エンジニアが解説しているこの記事をチェックしましょう!
インフラエンジニアの場合
インフラエンジニアの副業案件といえば、AWS関連の案件が豊富にあります。
インフラ領域は近年AWSがスタンダードになりつつあり、AWS関連の知見や経験があると副業しやすいでしょう。
その上で、GCPやAzureなどの他プロダクトの知識もあると、上流から関われるため案件の幅が広がります。
インフラエンジニアの副業には以下のような業務があります。
- インフラのコード化 (Infrastructure as Code)
- リリースサイクルを改善するための Kubernetes 導入
- セキュリティ対策
もっと知りたい人は、現役SREエンジニアが解説しているこの記事をチェックしましょう!
アプリエンジニアの場合
アプリ開発は、GoogleやAppleといった特定の開発プラットフォーム上で行われるため、WEB上での開発に比べて環境の再現性が高く、副業しやすいことが特徴です。
アプリ開発の副業では、副業先にアプリ開発のメンバーがおらず、自分ひとりで開発を進めることも多々あります。
そのため、アプリの設計からローンチまでひと通りこなせるようになっておくことが望ましいでしょう。
アプリ開発の副業事情については次の記事で詳しく解説しています。
OffersMagazineを運営する「Offers」ではこれらの幅広い職種でエンジニアのマッチングの実績があります。
副業で迷っているエンジニアの方はぜひ登録して始めてみてください!
これだけは強調したいエンジニアが副業をするメリット

では、エンジニアが副業を始めた場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。実際に経験のあるOffersユーザーに聞いた結果を元に紹介していきます。
本業での昇給よりも収入を増やせる
本業での昇給や残業代によって、年収アップを目指すエンジニアが多いのではないでしょうか。
ただ、最近のマクロ的な賃金の伸び悩み・働き方改革による残業制限を考慮すれば、本業だけで確実に給料を伸ばしていくのは難しいです。
その点、副業であれば、本業とは別に稼働時間や成果物に応じて報酬を受け取れるため、早く確実に年収アップを狙うことができます。
新しい環境で技術力が磨かれる
メリットには、エンジニアとしての技術力・スキルの向上も挙げられます。
特に新たな技術の習得や、使わなくなっていた技術に触れられる点が魅力です。
- 本業とは異なる技術を用い、新たなスキルの習得に役立った
- 本業では使わなくなっていた技術を用い、スキルの再習得に役立った
個人学習とは異なり、報酬を得ながら学習につなげられるという点で
自己管理能力・視野の広がり
「自己管理能力が向上した」「視野が広がった」という、内面での成長をメリットとして上げるエンジニアもいます。
本業と並列して、別会社のタスクも処理する必要のある副業では、常に稼働時間の管理や優先度設計、期限設定などのセルフマネジメントを高いレベルで求められます。
加えて、普段とは異なる環境に触れることで技術的・経営的な視野が広がったと感じる、といった声もあります。
人脈が広がる
これは言わずもがなですが、副業先のエンジニアや経営陣とのコネクションができ、人脈が広がるという魅力もあります。
こうした社外の人材から受ける刺激も魅力の1つです。
副業するなら気をつけたい注意事項

就業規則の確認は忘れずに
副業については、就業規則で規定されている会社が多く、次の3つのスタンスがあります。
- 原則禁止
- 申請し許可を取れば可能
- 原則可能
特に2番目の場合は、後々問題にならないように事前に人事部に相談しておくと良いでしょう。
年末調整の際に発覚する可能性があり、隠して行うことはおすすめできません。
確定申告は必須
副業での所得が20万を超えると、確定申告が必要になります。
確定申告は忘れると追徴課税も発生してしまいます。
面倒な場合は、freeeなどの確定申告ソフトを上手く使うと、簡単に申告できるためぜひ活用してみましょう!
エンジニアの副業はローリスクハイリターン
エンジニアにとっての副業とは、生活基盤となる本業を持ちながら、収入アップとスキルアップを両立できる点で大きなメリットがあります。案件を受けすぎない、目的に沿って副業をする、など節度と責任感を保って新しい環境にチャレンジしましょう!