電子契約サービスの選び方

紙の契約書に代わり、『電子契約』を利用する企業が増えています。電子契約のメリットやサービスを選ぶポイントを確認しましょう。
そもそも電子契約とは
『電子契約』は、紙の代わりに電子ファイルを交換して契約を締結します。捺印の代わりに『電子署名』や『認定タイムスタンプ』を付与することで、紙の契約書と同等の法的効力を発揮するのが特徴です。
- ペーパーレス化によるコストダウンが可能
- 印紙税が不要
- 業務効率の向上(製本・郵送・返送・ファイリングなどが不要)
- 情報漏洩・紛失・劣化・毀損のリスクが少ない
電子契約には、e-文書法や電子帳簿保存法、電子署名法などの法律が適用されます。
電子契約法は2001年4月に施行され、同法3条で「本人による電子署名(省略)がおこなわれているときは、真正に成立したものと推定する。」と規定されています。
つまり電子署名は署名押印と同様の効果があるという事です。
以前は、情報漏洩やセキュリティ上の問題で管理が難しい部分がありました。しかし、契約のプロセスをクラウド上で管理する『電子契約サービス会社』が誕生し、強固なセキュリティのもとで、法令に則った契約管理ができるようになりました。
費用やサービス内容で選ぶ
『電子契約サービス』は提供会社によって内容・費用が異なります。費用対効果やサービス内容の充実度などを比較してみましょう。
初期費用は0円のところもあれば、導入に数十万かかるところもあるので、何が課金の対象になっているかを確認する必要があります。
電子署名付与・タイムスタンプ付与・データの長期保管の3点は最低限あるべき機能です。それらに加え、多言語対応・他システムとの連携のしやすさ・サポート体制の有無なども見るべきポイントでしょう。
セキュリティ対策は万全か
電子契約は、電子契約サービス会社の『データセンター』などに保管されます。大事な契約書を第三者に任せるわけですから、セキュリティ管理の牢固さは重視すべき点の一つです。
電子ファイルをロックするのはもちろんですが、通信途中の『不正アクセス』や『サイバー攻撃』への対策がなされているかは重要です。また、『情報漏洩』や『災害』に対するセキュリティはどうなっているのかも忘れずに聞いておくべきでしょう。
こうした疑問に対して一つ一つ丁寧に回答するサービス会社は、トラブル時も誠実な対応をしてくれる可能性があります。

榎本希
電子契約サービスを提供している企業はいろいろあります。
サービスの選定の際には資料請求などを行い複数のサービスの中から自社に合ったものを選定するようにしましょう。
特にセキュリティ面は重要です。
使いやすさ、費用、セキュリティ面などを考慮した上で選ぶようにしましょう。
月額0円から利用できる電子契約サービス

月額料金が数万円、数十万円になるサービスがあるのに対し、月額0円から利用できるものもあります。受発注書や社内書類、秘密保持契約書などの締結頻度が高い契約に向いています。費用が安いものは、契約書送信件数が限られている点に注意しましょう。
3万を超える企業が導入 クラウドサイン
『クラウドサイン』は3万社以上の企業で導入しているサービスで、さまざまな種類の契約に適しています。
月額0円の『フリープラン』は契約書送信件数が5件と少ないので、まずはトライアルとして使ってみるのがよいでしょう。
月額固定費用1万円の『スタンダードプラン』は契約書送信件数ごとに200円で、テンプレート機能やユーザー管理機能などのさまざまな機能が使用できます。
GMOクラウド提供のシステム Agree
契約当事者全員がクラウド上で押印・署名する『完全オンライン締結』で、3社間以上での締結にも対応しています。手書きサインが可能で、紙の契約書に近いものが作成できるでしょう。
送信先の押印状況が一目で確認できる『ステータス確認機能』は、多数の契約先を管理するのに役立ちます。
『実印版』『認印版』があり、どちらも月額料金無料の『無料プラン』があります。
GMO 電子契約サービス Agree|印紙税0円、最短数分で契約締結

榎本希
まずは電子契約サービスがどのようなものかを実際に使用してみて検討したいという場合には月額0円から利用できるサービスをお試しで利用してみると良いです。
導入してからやっぱり利用しにくかったというようなことを防ぐこともできます。
実際に利用してみて使いやすいようならば継続して利用するなど検討してみると良いでしょう。
充実サービスが魅力の電子契約サービス

サービスや機能が充実した電子契約サービスを厳選して紹介します。料金はやや割高になりますが、導入から締結までフルサポートで、はじめての人でも安心です。機能性の高さは作業効率の向上にもつながるでしょう。
導入時も安心 クラウドスタンプ
運用開始から導入後までの、サポートの充実が特徴です。初期設定時は専門スタッフが直接足を運んでくれるので、不安を抱えずにスタートできます。
電子契約にかかわることはもちろん、経営相談サポートも行っているので、スタートアップしたばかりの企業には心強いでしょう。
プランは『ライトプラン』と、『ベーシックプラン』の2種類です。料金や詳しい詳細が知りたい人は公式HPから資料請求をしてみましょう。
電子契約のクラウドスタンプ| クラウド上で契約締結から書類管理
一括管理が可能 BtoBプラットフォーム
『BtoBプラットフォーム』の特徴は、見積・契約・受発注・請求が一つのID・画面で管理できる点です。すでに20万社以上が導入しており、取引先は無料で使用できるメリットがあります。
基本機能のほかに、ユーザーごとに参照権限を付与する『参照者設定』や、『契約書関連付け機能』など便利な機能が満載です。
プランは無料で試せる『フリープラン』、電子契約のみの『シルバープラン』、電子契約+電子保管の『ゴールドプラン』の三つがあります。
BtoBプラットフォーム契約書|契約書の締結・管理もクラウドで
ワンタイム証明書を採用 サインナップワン
第三者によるなりすましや不正アクセスから大切な情報を守るために、『ワンタイム証明書』を導入しているのが特徴です。ユーザー企業はもちろん、取引先も利用できる『無料ヘルプデスクサービス』があり、不明点を残さずスタートができるでしょう。
マスタ管理・雛形管理・契約管理・署名管理・進捗管理・請求管理など、各業務をサポートする機能がたくさんあります。
電子契約サービスならソフトバンクグループの【サインナップワン】

榎本希
サービスを選ぶ際にはサービスの内容も重要です。
使用を開始したばかりの際には使い方に戸惑う場面も多いでしょう。
そのような際にサポート体制がしっかりしているサービスであれば手厚いサポートを受けることができます。
サポート面以外にも必要な機能が備わっているサービスならば1つのサービスで必要な機能すべてのサービスを利用できるというメリットがあります。
自社で必要なサービスとサポート内容、費用などを見極めて自社に合ったサービスを利用するようにしましょう。
まとめ
電子契約を締結するには、安全で費用対効果の高い電子契約サービスを導入する必要があります。近年はさまざまな電子契約サービスの会社が誕生しているので、まずは無料プランを試してみてはいかがでしょうか。機能性の高さやサポートの充実などが重要なポイントです。