エンジニア採用におすすめのチャネルは?

エンジニアは各方面で人材獲得競争が激しく、必要な人材に巡り会うのが難しくなっています。そこで重要となるのが、採用チャネルの選択です。優秀なエンジニアを獲得するために、自社に合ったチャネルを慎重に選択しなければいけません。
採用チャネルとは?
採用チャネルは採用候補者にアプローチするための手段であり、自社が必要としている人材に対して、職場の魅力や環境などを伝え、応募を促すための媒体を指します。
従来、採用チャネルといえば求人サイトや人材エージェントが主流であり、求人情報を掲載して就職・転職希望者からのリアクションを待つのが一般的でした。しかし慢性的な人手不足に悩む企業の増加や、人材獲得競争の激化などを背景に、近年はより能動的に人材にアピールできる採用チャネルが注目されるようになっています。
エンジニアの採用で多いチャネルは?
エンジニアの採用においても、他の職種と同様に求人広告や転職エージェントの利用などが多めです。ただし、ダイレクトリクルーティングやSNSを使った採用など、工夫をこらす企業が増えています。エンジニア採用において、特に人気の高い採用チャネルは次の通りです。
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- 求人サイト・求人媒体
- 転職エージェント
- ダイレクトリクルーティング(スカウト採用)
- リファラル採用
- ホームページからの採用
- SNSを利用した採用
求人サイトと転職エージェントに次いで、スカウト採用やリファラル採用が人気で、自社サイトの採用ページから応募を受け入れている企業も少なくありません。SNSをうまく利用して、ページに誘導する採用フローにしている企業もあります。
また、近年はコロナ禍の影響で若干下火にはなっているものの、採用イベントを通じて優秀な人材を獲得する方法もあります。
採用チャネルの選択はなぜ重要?

エンジニア採用にとって、採用チャネルの選択はなぜ重要なのでしょうか?チャネルの選択によって応募者数が大きく変わってくるので、人材に応じた媒体を選択する必要があるのに加えて、複数の媒体をうまく組み合わせて運用することが重要です。
積極的な人材獲得の施策が必要
理想とする人材を獲得するには、転職潜在層がどういった媒体を利用して就職・転職活動をしているか調査し、最適なチャネルを選択しなければいけません。採用する人材の年齢や職種などによって、利用している採用媒体が異なる可能性があります。
さらにエンジニアのような人材獲得競争の激しい職種の場合、企業側から積極的に人材獲得のアプローチをかけなければ、必要な人材はなかなか獲得できないでしょう。
従来、企業の採用活動は求人サイトに応募要項を掲載し、エンジニアからの応募を待つのが一般的でしたが、近年は企業側から、積極的に人材を獲得する姿勢が求められるようになっています。これまでの方法に加えて、攻めの姿勢で人材採用ができるチャネルを積極的に利用していくべきでしょう。
複数のチャネルを組み合わせることが大事
近年は採用活動に利用できるチャネルが増えており、エンジニアもさまざまな媒体を通じて就職・転職活動をしています。求人サイトで転職先を探すだけでなく、SNSや転職掲示板などを活用しながら、自分に合った転職先はどこか情報収集をしています。
従って、企業側も複数のチャネルを利用することを前提に、求める人材に合ったチャネルの組み合わせを考えることが重要です。採用したいエンジニアの細かい職種や立場などによって、効果的なタッチポイントはどこか判断しましょう。その上で、適切なチャネルとその組み合わせを選択することが重要です。
採用チャネルの種類

では、エンジニア採用で有効な採用チャネルの種類と、それぞれの特徴を簡単に解説します。すでに求人サイトや人材エージェントを利用している企業は多いはずです。もう一度それぞれの媒体の特徴やメリットを確認し、新しいチャネルの利用も積極的に検討してみましょう。
求人サイト・求人広告
数ある採用チャネルの中で、エンジニア採用以外でも一般的に使われているのが、求人サイトや求人広告です。インターネットが日常的に利用されるようになってからは、求人サイト(転職サイト)を使って就職・転職希望者を募るのがメインになりましたが、いまだ求人誌(紙媒体)での採用も考えられます。
求人サイトや求人広告は、一度に多くの応募者の母集団を形成できるのがメリットですが、当然ながら求人情報を掲載するには相応のコストがかかります。先に費用を支払って掲載するタイプや成功報酬型など、さまざまな料金モデルがありますが、総じて中途採用向けの場合は30万~150万円程度の掲載料がかかります。
一部完全無料で情報を掲載できるWeb媒体もありますが、多くの企業が掲載しているので情報が埋もれがちで、転職希望のエンジニアの利用率はそれほど高くありません。
人材エージェント
プロの人材エージェントに自社が求める人物像を伝え、条件に合った人材を紹介してもらう方法も一般的です。職種特化型のエージェントも増えているので、エンジニア採用専門の業者を利用するとよいでしょう。
効率的に必要な人材を見つけられるのに加えて、採用活動全般をエージェントに委ねられるため、自社の採用担当者の負担も軽減できます。特にスタートアップは、人事担当者が他の業務を兼ねているケースが多いため、採用活動に時間を取られずに済むので、メリットが大きいでしょう。
ただし、採用する人材の想定年収の30~35%程度の成功報酬がかかるエージェントが多く、できるだけ費用を抑えて人材を採用したい企業にとっては、割高に感じるでしょう。また、求人サイトも運用しているエージェントも多いので、紹介してもらえる人材が求人サイトの利用者と変わらない可能性もあります。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、いわゆる『スカウト採用』のことで、近年導入する企業が増えています。企業が直接求職者や転職潜在層にアプローチする方法で、採用後のミスマッチが起こりづらく、エンジニアの採用にもおすすめです。
求人サイトの中には、企業側が気になった人材に直接メッセージを送れる機能を有するところが多く、そのまま面談に進んだり採用の条件交渉に入ったりすることが可能です。優秀な人材がいれば、他の企業がアプローチする前にヘッドハンティングを試みるとよいでしょう。
自社の求める人材がいればスムーズに採用に至れる可能性があるものの、採用担当者は人材ごとにカスタマイズしたスカウトメールを作成したり、メッセージのやり取りを重ねたりする必要があります。スカウトを試みる人数によっては、担当者の負担になりやすいので注意しましょう。
リファラル採用
リファラル採用も近年注目されている採用手法で、既存の社員から人材を紹介してもらうやり方です。具体的な業務内容や組織体制、職場環境などをよく知っている社員から人材を紹介してもらうので、数ある採用手法の中でも特にミスマッチが起こりにくいのがメリットです。
求人サイトやエージェントを通す必要もないため、採用プロセスの簡略化とコストの削減も可能でしょう。就職・転職は考えているものの、まだ実際に活動していない転職潜在層にも効果的にアプローチできます。
リファラル採用では優秀な人材を紹介してもらうために、社員にインセンティブを支払うのが一般的です。しかしインセンティブ狙いで不要な人材を紹介される可能性もあるので、採用の基準やインセンティブのルールをしっかりと決めておく必要があります。
オウンドメディアからの採用
自社で採用の専用メディアを制作し、情報発信を通じて人材を集める方法もあります。単に自社サイトに採用ページを設けるのに加えて、顧客向けに商品・サービスを紹介するメディアの中で、人材募集の告知をしている企業も多くあります。
求人サイトを利用するよりも応募者数は限られますが、専用サイトでは求める人材や求職者へのメッセージなどを丁寧に伝えられるので、初めからマッチング度が高い人材が応募してくる可能性が高くなります。
ソーシャルリクルーティング(SNSを活用)
SNSを通じて、採用情報を積極的に発信し、求人サイトやオウンドメディアへの流入を促す方法もあります。SNSは無料で多くのユーザーに情報を発信できる便利な媒体ですが、それ単体では効果を上げるのが難しいため、他の媒体とうまく組み合わせて運用することが大事です。
ただし、優秀なエンジニアの中にはSNSを積極利用している人もいるので、直接メッセージを送って採用に結びつけることもできます。費用が一切かからないため、有効なアプローチの一つです。
採用チャネルの選び方のポイント

採用チャネルを選ぶ際には、どういった点に注目すればよいでしょうか?選ぶ際のポイントはさまざまですが、まずはチャネルを選択する前に、新たにエンジニアを採用することで解消したい問題・課題を明確にしましょう。その上で、人材要件の絞り込みと優先順位付けをする必要があります。
人材要件の絞り込みと優先順位付け
採用したいエンジニアの経験やスキル、人物像などを明らかにして、どの要件を重視するか決めなければいけません。それに従って、理想とする人材と出会える可能性の高い採用チャネルを選択します。
現場のエンジニアからヒアリングした上で、職場にマッチする人材の経験やスキル、人物像を洗い出しましょう。必須の条件とある程度妥協できる条件を明確にしておけば、採用面談の際にも役立ちます。
例えば、エンジニアとしての経験よりもポテンシャルを重視したい場合や、特定の知識・スキルを有する人材のみを採用対象とする場合とでは、選択すべき採用チャネルも変わってきます。
自社の課題を解消できるチャネルを選ぶ
採用する人材の要件を明らかにしたら、既存の採用チャネルを見直し、そのまま利用を続けるか新たなチャネルを利用するかを検討します。上記のように、複数のチャネルを運用するのが効果的なので、既存のチャネルと組み合わせて利用できるものを探してもよいでしょう。
どういったチャネルを選択するにせよ、人材採用によって自社の課題の解決につながる媒体を選ぶことが大事です。採用面の課題は企業によって異なるので、人気のあるチャネルが自社にとって最適とは限りません。
例えば、母集団を形成したい場合と、採用活動における歩留まりを改善した場合とでは、選択すべきチャネルやその組み合わせは変わってきます。
「数字」を根拠に採用チャネルを選択する
求人サイトや人材エージェントなど、各採用チャネルの特徴とメリット・デメリットを再確認し、実際に利用するものを選択します。選択に迷ったら、数字を根拠に選ぶことが大事です。これまで利用してきた採用チャネルの実績を、定量的に分析・把握してみましょう。
どのぐらいの費用をかけて何人を採用し、その結果どのぐらいの業績アップにつながったか、自社の問題・課題の解決に役立ったかなどを分析します。その上で、最終的に利用する採用チャネルを決定するとよいでしょう。さらに定期的に実績を分析して、最適なチャネルの組み合わせを考えることも大事です。
採用チャネルをどう生かすか?

利用する採用チャネルを選択したら、具体的な活用方法を決める必要があります。繰り返しになりますが、エンジニアの中で母集団が分散している状況のため、複数のチャネルを使い分けることで、優秀な人材に出会える可能性を上げることは重要です。
目的に応じてチャネルを使い分ける
近年は採用チャネルが多様化しており、エンジニア側も複数の媒体を利用して就職・転職活動をしています。そこで、企業側も複数の採用チャネルを活用するのが当然になってきています。分散した母集団を拾えるように、目的によってチャネルを使い分けるようにしましょう。
例えば、広く応募者を集められる求人サイトと、SNSを利用したダイレクトリクルーティングを組み合わせる方法や、オウンドメディアを利用して自社の求める人材の要件を広く発信するなど、媒体ごとに役割を持たせるのがおすすめです。それぞれの強みを最大限に生かせる運用方法を考えましょう。
実績の「見える化」と分析・改善を繰り返す
営業やマーケティング活動と同様に、採用活動でも実績の『見える化』と分析、改善のサイクルを繰り返すことが重要です。効果のある限り、同じ採用チャネルを使い続けるのは問題ありませんが、実績を確認しながら、徐々に自社に合った採用チャネルにシフトしていく姿勢も必要です。
事業運営を続けるにつれて、必要となるエンジニア像も変わってくると考えられるので、そのときの状況に最適なチャネルを選択できるようにしておきましょう。
「副業」を軸にした採用チャネル

使い慣れた採用チャネルで運用の改善を繰り返すことも大事ですが、より広く転職潜在層にアプローチするならば、これまでとは全く違う採用チャネルの利用も検討すべきでしょう。特に近年は、エンジニアの柔軟な働き方が注目されているので、『副業』を前提として人材を募集するアプローチもおすすめです。
副業採用なら「Offers」がおすすめ
柔軟な働き方が推奨され始めている昨今、エンジニアもフリーランスとして独立したり、副業に従事したりする人が増えてきました。さらにエンジニアを本業として、さまざまな事業を営む副業従事者も増えています。
特に副業人材の採用は注目されている分野であり、転職市場では会えないような優秀な人材にアプローチできるのがメリットです。さらに転職採用に比べて採用スピードが速く、低コストで採用ができるので、今現在、エンジニアの採用を考えているならば、ぜひ副業採用も検討してみましょう。
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まとめ
従来、エンジニアの採用も求人サイトや人材エージェントが中心でしたが、近年はダイレクトリクルーティングやリファラル採用など、積極的に人材を獲得するアプローチが注目されています。
採用チャネルを選ぶ際には、必要なエンジニアの要件を明確にした上で、効率的に人材を集められる媒体を選びましょう。複数のチャネルを組み合わせて運用することが大事です。さらに従来の採用に加えて、副業人材の採用も検討してみましょう。転職市場には出てこない優秀な人材に出会える可能性が高まります。