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働き方改革を推進する政府の狙いとは。企業も現状の見直しが必要

2019-07-04

『働き方改革』は、政府の重要な施策の一つとして位置づけられています。働き方改革によって、政府はどんな問題を解決することが狙いなのでしょうか?働き方改革の具体的な内容と、それによって企業が受ける影響について解説します。

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この記事の目次

働き方改革を実行する政府の狙い

2019年4月からの働き方改革関連法案の一部施行をきっかけに、日本人の労働環境が大きく変わろうとしています。政府はどんな意図をもって『働き方改革』を実行しようとしているのか、その目的について見ていきましょう。

生産性向上と経済発展

働き方改革の狙いには、『生産性の向上』と、それに伴う『経済発展』があります。

公益財団法人日本生産性本部の公表している『労働生産性の国際比較2018』によれば、日本の1人あたりの労働生産性はOECD加盟国36カ国中21位と、とても低い順位にいることが分かっています。

出典:『労働生産性の国際比較2018』公益財団法人日本生産性本部

労働者保護の低さや非効率な働き方など、さまざまな原因が考えられますが、要因をたどっていくと、労働環境に問題があるという見方が強いようです。

そこで、労働者を増やし、労働環境を改善することで生産性を向上させ、それによって消費を促して経済を発展させることが、現状の日本の大きな課題とされています。

労働力不足への対応

人口の減少も、働き方改革が進められている理由の一つです。

日本は少子高齢化社会の只中にあり、このままの状況が続けば、2053年には総人口が1億人を切ると予想されています。人口が減れば労働力も減り、日本経済を維持できなくなってしまうのです。

そこで、女性の社会進出や副業の推奨などを含め、労働人口が減ったとしても労働力を保てるようにしていかなければなりません。

労働環境の改善への取り組み

しかしながら現在では、長時間労働やみなし残業、正社員と非正規社員の待遇の格差など、労働環境の悪さも大きな社会問題となっています。

労働者が安心して働ける環境を整えなければ、現在の非労働者の社会進出は難しいと言えます。そこで、労働環境を改善することで、労働人口を増やすと共に、労働効率を上げようという狙いがあるのです。

働き方改革の課題

働き方改革では、具体的にどのような課題を解決することを目指しているのでしょうか。働き方改革の目的について解説します。

長時間労働の改善

日本は、2013年に国連から『労働時間が長すぎること』『過労死や精神的なハラスメントによる自殺者が多いこと』の2点を指摘されていました。

長時間労働は心身を壊す要因にもなりますし、旅行や買い物などの消費喚起の面から見ても良くはありません。長時間労働が慣習化している会社も少なくないので、早急な改善が課題となっています。

正社員と非正規の格差是正

正社員と非正規雇用者の格差も、日本の労働環境では問題視されています。

中でも大きな問題は賃金格差です。時給換算した場合、日本の非正規雇用者の賃金は正社員の6割程度となります。しかし、欧州では8割が平均と言われていて、この点からも日本の賃金格差は大きいと言えるでしょう。

加えて福利厚生についても、正社員に比べて非正規雇用者がはるかに劣っている企業も多いため、格差の要因になっています。

具体的な目標値

それでは、実際に働き方改革によってどのように労働環境を変えていこうと政府が考えているのか、具体的な目標値を紹介します。

時間外労働の上限規制

働き方改革によって、時間外労働に上限規制が適用されます。

原則として、月に45時間、年間360時間を超える残業は禁止です。また、臨時的な特別の事情があったとしても、複数月平均80時間、年720時間を超えることができません。さらに、月に45時間を超えて残業できるのは6カ月までです。これらに違反すると、経営者は罰金や懲役を科されることがあります。

この規制は、大企業で2019年4月時点ですでに適用され、中小企業では2020年4月から適用されることになっています。

年次有給休暇の取得

旧来の体制では、有給休暇の取得は義務ではないため、有給を消化せずに取得期間が過ぎてしまったという人も多かったのではないでしょうか?

しかし、働き方改革によって年次有給休暇の取得が義務化されます。具体的には、企業の規模や雇用形態にかかわらず、労働者は休暇付与条件を満たしていれば、年5日の年次有給休暇も取得が義務化されるのです。

違反した企業は、従業員1人につき30万円以下の罰金が科せられます。

推進に向けて企業も対応が必要

働き方改革については、企業も労働体制などの見直しを行わなければなりません。具体的のどのような対応が必要なのでしょうか?

経営の見直し、効率化が必要

働き方改革に適用するために、まず行わなければならないのは、経営体制の見直しです。その中で、無駄な労働時間をいかに削減していくかが課題となります。

長時間にわたる会議や、非効率的なメール文化が残っていないかなど、無駄な時間について見直していく必要があるでしょう。加えて、社員の評価についても、長時間働くことで評価をあげるのではなく、いかに少ない時間で成果をあげているかといった評価体制に切り替えていくことも重要です。

残業時間が削減される以上、いかに勤務時間内で効率的に仕事をこなす体制を作れるかを考えていかなければなりません。

採用力に直結

労働人口が減少していることに伴って、企業は優秀な人材を採用することが困難になっています。最近は、インターネットの普及によって会社の評判などはすぐに広まってしまいますし、評判が悪い企業に対しては学生を紹介しない学校も増えているようです。

また、劣悪な労働環境下では離職率が高くなり、最低限の人材すら確保が難しくなるかもしれません。

逆に、良い労働環境や手厚い福利厚生によって社員を厚遇できれば、離職率は低下し、技術を持った社員が残りやすくなります。会社の評判が上がれば、求人に対する応募も増え、結果的に優秀な人材を採れる確率も高まるでしょう。

働き方改革にあわせて労働環境を整えることは、結果的に良い人材の確保につながるので、企業の採用力に直結します。

違反した場合罰則がある

働き方改革は、単に政府が推進している取り組みというだけではなく、『働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律』という法によって、明確に定められた規則です。

これまで紹介したように、労働時間の超過と年次有給休暇の取得に対して違反した場合は、罰金や懲役が科せられる可能性があるのです。

一方で、罰則のない条項についても覚えておきましょう。正社員と非正規雇用の賃金格差を無くす『同一労働同一賃金』や、一定以上の収入を得る労働者に対しては労働時間規制の対象外とする『高度プロフェッショナル制度』は、原則として違反に対する罰則は設けられていません。

しかし、きちんと制度を理解していなければ、法律による罰則はなくとも、何らかのトラブルになる可能性はあります。働き方改革の関連法案をしっかり把握することが大切です。

まとめ

働き方改革関連法案は、日本の労働人口の減少や労働環境を改善するために、2019年4月から施行されている法律です。時間外労働の上限規制や年次有給休暇の取得義務が主な内容となっています。これらの要項に違反すると罰則が科せられるため、必ず適用しなければなりません。

そのために、社内制度や業務の効率化など、抜本的な見直しをすることが日本企業には求められています。労働者に、より良い環境を提示することは、社員のモチベーションや採用力の向上につながり、結果的に企業にとっても恩恵があります。

働き方改革の内容を適切に理解したうえで社内改革を行い、社員が働きやすい環境をつくり上げていきましょう。

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