PMOの役割と必要なスキルを解説。現場と経営の両面で重要な存在

PMOとは組織内におけるプロジェクトマネジメントの支援を行うポジションです。プロジェクトの進行に適切な環境の整備を行い、品質の向上やリソースの確保など、重要な役割を担います。PMOの役割や必要なスキルについて説明します。

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PMOとは

PMOという言葉を、IT業界で働いた経験がある人は聞いたことがあるかもしれません。

もともとアメリカで生まれた概念のPMOは、従来のプロジェクト管理体制とはやや異なります。今後さまざまな産業や業界で注目されるであろうPMOの役割や必要とされるスキル、具体的な業務内容などについて説明していきます。

プロジェクトマネジメントの担当部署

PMOは、Project Management Office(プロジェクトマネジメントオフィス)の略で、プロジェクトマネジメントの支援を行うシステムや部門のことを指します。

第三者的な立場からプロジェクトを俯瞰的に監視、指導することが多く、企業内におけるプロジェクトマネジメントの進行に必要な環境を整備し、進捗状況の確認や手法の最適化を図る横断的な役割を果たします。

PMとの違い

プロジェクトの総責任者として全体の管理を行うPM(プロジェクトマネジャー)は、要件定義の基礎となるプロジェクトの目的を定め、プロジェクト達成に必要な人材を確保し、プロジェクトを完遂させるという役割があります。

PMは常にプロジェクト全体を管理する重要なポストです。一方PMOは個々のPMの仕事を横断的に支援する部門で、事務局として、プロジェクトマネジメントの活動に対して総合的な支援を行います。

各部門でバラバラになりがちなスケジュール管理や管理文書の標準化を行い、リソース確保やコスト調整、環境整備など、PMが求めている事柄を引き受けて円滑にプロジェクトを進める役割を担っているのです。

PMOの職種と役割

PMOの役割は、業界や企業文化、プロジェクトの規模などによって多岐にわたります。独立した部門として、所属する企業の経営陣や従業員とコミュニケーションを取りながら情報を共有していく存在です。

PMOはいくつかの職種に分類されています。PMOの具体的な職種を三つ紹介し、それぞれの役割について説明します。

PMOアドミニストレータ

PMOアドミニストレータは、プロジェクトに関連する会社内のさまざまなプロセスを円滑に進行する役割を担っています。

主にプロジェクトデータを収集し、プロジェクトリーダーやメンバーと情報を共有してリマインドを行います。PMOアドミニストレータの存在がチームの一体感を高めるのです。

さらに書類の作成や管理をサポートし、経費処理やプロジェクトメンバーの勤怠まで管理して、幅広くプロジェクトを支えていきます。

PMOエキスパート

PMOエキスパートはプロジェクトの環境やルールを策定し、改善や標準化を行います。プロジェクトのプロセスの分析や、データ分析、プロジェクトツールの開発や改善、利害関係者との連携などを担当するポジションです。

PMOエキスパートには、深い知識や経験、確かなスキルだけでなく、プロジェクトを円滑に進行させるために常に俯瞰的な目線で観察して、丁寧に分析する冷静さが求められます。

PMOマネジャー

PMOマネジャーは、PMOに関するマネジメント全般を担当する役割です。PMOメンバーの勤怠や教育、PMO組織戦略やプロジェクト計画の策定、ルールの維持、管理といった、ありとあらゆるマネジメント業務を行います。

PMOマネジャーは3つのPMOの職種の最上位に位置し、プロジェクトが安定的かつ円滑に進行するために、PMOメンバーの管理を担当します。

PMO導入のメリット

IT業界を始めとしたあらゆる業界や業種、産業の現場で、PMOの知識やスキルが必要とされています。

PMOは、会社内の個々のプロジェクトを総合的に支援するスキルがあるため、導入することでプロジェクトを成功に導きビジネスを大きく成長させるきっかけになり得ます。

組織内部だけでは実務の実行に限界があることも多く、第三者的な立場からプロジェクト管理をしてくれるPMOの存在は大きいと言えるでしょう。ここからは、PMO導入のメリットについてさらに具体的に説明します。

現場でのメリット

PMOを導入すると、現場で他プロジェクトや他組織の教訓・手法を共有できるようになり、品質の高度化を実現できるというメリットがあります。

リソースの確保や調達の迅速化、スケジュール管理、コスト管理の高度化やメンバーとのコミュニケーションの円滑化、さらにはプロジェクトのリスク管理の高度化までも実現できることから、プロジェクトが円滑かつ迅速に遂行されるというメリットがあります。

経営にとってのメリット

PMOを導入する経営面でのメリットとして、管理の見える化と一元化、プロジェクトを円滑に進めるための適切な環境を整備することが可能となります。

さらに、プロジェクトマネジメントの手法や知識を標準化し、進捗状況の見える化や確認の最適化、マネジメント人材の安定的な育成など、会社が成長していく上で欠かせない多くの要素を高度にできるというメリットがあるのです。

PMOに求められるスキル

PMOはプロジェクトの統括業務を担う立場です。そのため、幅広い知識やスキルが求められます。リソースやコスト、環境や人材などプロジェクトの統括に必要なあらゆる知識を身につけて仕事に臨む必要があります。

ここでは、PMOに求められるスキルの具体的な内容を説明していきます。

業務に関する広範な知識

プロジェクトを統括するPMOは、自らが取り組む業務に関する広範な知識を身につける必要があります。PMOはIT業界でプロジェクトマネジメントの支援業務を行うことから、IT業界全体に関する知識を身につけていることが前提です。

PMOは立場上、プロジェクトに携わる多くの人と関わりを持ちます。関係者が何を求めているのか理解するためにも、幅広い知識を有しておくことが大切です。

コミュニケーション力

プロジェクトマネジメントの支援業務を横断的に行うPMOは、スケジュール管理やスケジュール調整、環境整備や人員確保なども行っていきます。そのため、多くの人との関わる必要がある立場です。

クライアントと直接向き合う場合や、大切な打ち合せを行う場合には十分な意思疎通が必要です。PMOにはプロジェクトを円滑に進行するためのコミュニケーション力が求められます。

トラブル対応力

IT業界の開発現場では、一つのプロジェクトに複数のメンバーが関わり、速いスピードで物事が進んでいきます。そのような環境下で想定していないトラブルが発生することはめずらしくありません。

プロジェクトマネジメントを支援する立場であるPMOには、想定外の出来事に対して迅速に対応できるトラブル対応力が必要とされています。目の前の問題に対して早急に、かつ適切に対応する能力が求められているのです。

まとめ

IT業界の開発プロジェクトの規模はさまざまですが、どんなプロジェクトにも、人や時間、予算が投入されます。さまざまな問題が発生する可能性がある中で、プロジェクトマネジメントの支援を横断的に行うPMOの存在は、プロジェクトを成功させ、ビジネスを成長させる原動力になります。

PMOの能力は多岐にわたり、今後はあらゆる産業や業種、業態においてPMOがマネジメントの支援を行い、ビジネスをバックアップしていくことでしょう。

プロジェクトの本質をきちんと理解し、知識や経験、スキルを身につけたPMOは、企業の成長の後押しをしてくれる大切な存在だと言えます。

donguri

銀行システムを専門とする企業で要件の検討・設計から運用まで20年程携わった後、独立。現在は主にJAVAやPython・PHPなどWeb系言語での開発を行っている。

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